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阿久根市議会へ市長派が「リコール返し」~9,266人分の署名を提出
自立する地域社会
2010年11月29日 15:41

阿久根市役所 きょう(29日)、鹿児島県阿久根市の市議会リコール(解散請求)署名運動を行なっていた「阿久根市議会リコール実行委員会」は、9,266人分の署名を市選挙管理委員会(以下、市選管)に提出した。市選管の審査などを経て確定する有効署名数が同市有権者数の3分の1を超えれば、60日以内に市議会解散の是非を問う住民投票を実施。その際、賛成が過半数を超えた場合、議会は解散し、40日以内に出直し市議選が行なわれる。

 解散請求に必要な署名数は、市選管が発表している有権者数19,936人(9月2日時点)で計算すると約6,645人分。参考値であるが、差し引き2,621人分、署名の約28%が「無効」と判断されなければ、解散請求が成立する。
 直近の比較事例としては、名古屋市議会リコール署名があげられる。名古屋で「無効」と判断されたのは全体の約24%。同署名の審査では、審査期間の延長や「誘導質問」と批判される調査票などで、さまざまな物議をかもしている。よほど問題がない限りは、阿久根市議会への解散請求は成立する可能性が高いとみていいだろう。

 阿久根市議会リコール実行委員長の石澤正彰市議は、取材に対し「名古屋の例や市選管の誤記※もあったので、目標は8千人分以上としていたが、本当に皆さんが頑張ってくれた。年配の方が中心であった受任者は119人。そのほとんどが活動終了であった25日の夜遅くまで動いてくれた。皆さんに感謝したい」と語った。
 なお、阿久根市では現在、竹原信一市長解職の是非を問う住民投票の期日前投票が行なわれており、市選管によると28日受付終了時で2,629人が投票を行なったという。

【山下 康太】

※ 市選管の誤記
 10月に配布された竹原信一市長解職の是非を問う住民投票の案内書の投票資格説明において、正しくは「9月1日以前から市内在住」の箇所を「6月1日以前」と記載。さらに「指摘された後も10日間放置した」として文書を作成した市選管係長に停職1カ月の処分が下された。以降、市長派の市議・市民は、市職員への警戒を強めている。

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