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福岡への提言

港町福岡を東アジアのハブ都市へ~博多港開発(株)・酒井氏
福岡への提言
2010年11月21日 08:00

博多港開発(株) 相談役 酒井 勇三郎 氏

<福岡の港づくり、街づくりを担う 実働部隊の会社として約半世紀>

 約半世紀前、福岡が現在のように100万都市ではなかった時代、都市の発展に不可欠な物流基地となる港湾設備を、当時まだ珍しかった第3セクター方式で整備しようと設立された企業が「博多港開発株式会社」である。
 「弊社は、福岡市(行政)が描く長期的なマスタープランを具現化する実働部隊のような会社です。須崎ふ頭から始まり、荒津、箱崎・香椎、那の津、福浜、東浜、小戸・姪浜、そしてアイランドシティといった博多港の埋め立て面積は約1,500ヘクタールに上るのですが、その半分の約780ヘクタールの埋め立て事業に携わってきました」と同社相談役の酒井氏は語る。
環境共生の先進的な取り組みである 「アイランドシティ中央公園」  現在の主力事業はアイランドシティに関わる事業だ。先進的モデル都市づくりの工事が急ピッチで進められているアイランドシティだが、同社が受け持つ分譲予定地の約80ヘクタールの約85%は分譲の見通しがついており、順調に推移している。
 その一方で、モノの流れを重量ベースで見ると、実に約99・7%が、航空機や道路、鉄道ではなく、水運つまり海上で運ばれていると言われている。
 「2001年度の『博多港経済効果調査報告書(解説版)』によりますと、博多港湾内で直接的に事業を行なっている海運業者、倉庫業者、陸送業者など直接従事者が10万7,000人余り、さらに、食料品や工業製品のメーカー、商品流通の卸業者、港湾建設の事業者などの港湾を利用する産業の事業者をすべて合わせると約23万人余りの人々が博多港と関わりのある仕事をしています。また博多港の物流機能は約1兆8,000億円の直接的な経済効果をもたらしており、そこから福岡市全体へ波及した経済効果は約3兆3,000億円にも上ると算出されました。福岡は商人の町と言われていますが、モノやヒトが動き、豊かな市民生活を支えているのは港が機能している証拠なのです」。約10年前の数字からすると、現在の博多港は遙かに大きな影響を市民生活にもたらしていると言えるだろう。

<歴史・文化とも深い関係にある 東アジアとの交流が福岡を活発化>

 酒井氏は、今後、福岡は東アジアに注目しなければならないと強調する。
 「さまざまな産業における国内の市場はすでに飽和状態であり、福岡や九州域内で活躍する企業は発展著しい東アジアへ目を向けなければなりません。東アジアと歴史・文化ともに長く密接な関係をもつ福岡は、日本の西側にあり、かつ東アジアの東端に位置するという絶好のポジションにあります。この地の利を活かさない手はありません。日本と東アジアの間のモノやヒトが動く交流拠点になる道を、福岡は探るべきだと考えます」。
 また、福岡の活性化において博多港の拡充が重要であるとつけ加える。「長崎や神戸、横浜は港町だと認識されていますが、福岡を港町とイメージする市民は非常に少ないですね。前述のように水運がモノを動かしていることを考えると、水運の拠点つまり港湾施設をきっちり拡充させていくことが福岡の活性化にもつながると思います。その実働部隊として弊社の役割もますます重要になることを肝に銘じて事業に取り組んでいきます」。現在、同社の株は福岡市51%、有力企業75社が49%所有している。その数値が示す通り、同社への期待と社会的役割は大きい。

<プロフィール>
酒井 勇三郎(さかい いさぶろう)酒井 勇三郎 (さかい いさぶろう)
1945年生まれ。1969年、佐賀大学文理学部卒業。72年6月、福岡市入職。2000年4月、環境局長就任。02年4月、港湾局長就任。同6月、「博多港開発(株)」取締役就任。05年1月に代表取締役に就任した。現在は、同社相談役を務める。

<会社概要>
博多港開発(株)
代表者:中島 紹男
所在地:福岡市博多区沖浜町12-1博多港センタービル
設 立:1961年10月12日
資本金:64億円
TEL:092-263-0100
URL:http://www.port-hakata.co.jp/


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