学校法人　福岡工業大学　学生部事務部長　笹田　茂男

＜スピードのある事業展開で高度な教育と就職支援を実施＞

　福岡工業大学では、経営理念の「For All the Students（すべての学生・生徒のために）」に基づき、圧倒的スピードで事業展開を続けています。
　そのなかで、現在注目を集めているもののひとつが、大学院修士レベルで環境・エネルギー問題を扱う『国公私立大コンソーシアム・福岡』です。これは福岡市臨海部に位置する４大学、福岡工業大学、九州大学、福岡女子大学、西南学院大学が提携して行なう取り組みで、本学が代表校を務めています。地域における"知の拠点"として、教育研究水準の一層の高度化等をめざし、各大学の教育研究資源を有効活用するものです。文部科学省の大学教育改革支援のひとつである2008年度「戦略的大学連携支援事業」に採択されました。
　一方で、本学では「キャリアプランニング支援と就活学び直しプラスワンプロジェクト」として就職支援事業を行なっています。大学４年間を通して社会性のある人材の育成、および多様な価値観を持つ学生に対する個別対応を重視しています。また、プラスワンプロジェクトは、卒業時未就職の学生に対し１年間の継続支援と臨床心理士の資格を持つキャリアカウンセラーによるキャリアプランの再構築を行なうものです。この事業も内外から高い評価をいただいており、文部科学省の2009年度「大学教育・学生支援推進事業」に採択されました。今後もPDCAサイクルに基づく事業展開を行ないながら、２年間で成果を出せるよう取り組んでまいります。

＜地域とのつながりを通じて 学生の社会性を高める＞

　本学では、学問や技術を身につけると同時に社会性を備えた人材を育てることが、福岡の経済発展にもつながると考えています。そして、数ある大学の事業のなかでも、地域のなかの大学として、住民の方々の声を聞き、地域行事へ一体となって参加することはとても重要なこととして位置付けています。
　現在、地域の方々と学生の交流を通した人材育成を目的のひとつとして、２カ月に１回、「キャンパスサミット」を開催しています。これは、学生と福岡市、町内会、自治会、警察、NPOなどの代表者の方々が出席し、清掃活動や防犯パトロールといった安心・安全な住みよいまちづくりを目指して話し合うものです。学生たちにとっては、ボランティアやホスピタリティーなどを体験的に学べる良い機会となっており、ひとりひとりのモラル向上にもつながります。
　こうした姿勢は、地域の方々からも高く評価されています。２年前、JR「筑前新宮駅」が駅名を変え、「福工大前駅」となりました。これは地域全体の支援と協力によるものです。一方で、少子化が進み、18歳以下の人口が減っていますが、本学では2006年以降、志願者が増加しています。
　これらの経緯は、本学が社会的に認められた結果として、たいへん喜ばしく思っております。そして、本学の学生が社会的に認められることは、就職率というかたちでフィードバックされています。現在、大学卒業生の雇用状況がたいへん悪化していますが、本学の卒業生は九州トップクラスの就職率を得ているのです。
　今後も"すべての学生のため"に、専門力と人間力を身につけさせるための質の良い教育を提供し続けていきます。

＜プロフィール＞
笹田　茂男（ささだ　しげお）
「明治乳業（株）」に入社、１年後に「ロイヤル（株）」（現ロイヤルHD）に出向、転籍、管理職に昇格後、「皆川経営研究所」、「神山人事経営研究所」、「管理者養成学校」でマーケティングの実務、実学を学び事業部の分社独立を実現、1997年３月退職。同年４月、福岡工業大学学生課長に就任し現在に至る。

＜学校概要＞
学校法人　福岡工業大学
学　長：下村　輝夫
所在地：福岡市東区和白東3-30-1
ＴＥＬ：092-606-0607（広報課）
ＵＲＬ：http://www.fit.ac.jp/

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