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福岡への提言

人の死の尊厳を大切に 大切なお別れの時間を彩る~(株)ラック・柴山専務
福岡への提言
2010年12月 7日 08:00

(株)ラック 専務取締役 柴山 佳夫

春日原斎場 現在、弊社には福岡・大分を合わせて22斎場がありまして、そこで毎月150~160件ほど施行しています。キャパシティから考えると月に200件ペースくらいあってしかるべきなので、今後は稼働率を上げていく方策を打ち出していかねばなりません。  現在、葬儀の単価はものすごい勢いで下がっていっています。弊社ではその分を件数でカバーしているのですが、売上高の伸び率110%に対して、実際の収益は102%ほどです。以前であれば、売上が上がった分だけ収益も上がっていましたので、やはり単価が落ちてきていますね。
 それに加えて、以前ならば私たちの競争相手は「全葬連(全日本葬祭業協同組合連合会)」に加盟されている地場の葬儀屋さんでした。ところが今では、全国規模の互助会が相手です。ここが、去年あたりから猛烈に福岡を攻めてきています。
 しかし、私どもは福岡が地元ですから、大手に対抗して打って出るようなことはしません。大手がここ福岡で私どもに対抗しようとするならば、弊社と同じ年月、同じ斎場、同じ人間を投入しなくてはなりません。ですが、それは無理です。地の利を活かし、ここで戦います。

 今、弊社の典礼事業には75人いまして、若い人も増えています。13年ほど前、私が典礼事業に大卒の女の子を3人入れたときは、同業者からビックリされたものです。当時は、50~60代の方が主でしたから。今では、若い人もだいぶ増えています。初めから「葬儀屋になりたい」といって来る人もたくさんいます。昔に比べて、葬儀業全体のイメージがだいぶクリーンになったこともあり、若い人たちの葬儀業に対しての意識はだいぶ変わっているようです。
 たとえば、弊社には湯灌(ゆかん)の部隊が7名います。通常、仏様というのは、病気だったり事故だったり、いろいろなかたちで亡くなっています。それを彼らがお化粧などをして、きれいな生前のかたちに戻すのです。やはり、気持ちの優しい人でないといけません。  弊社では、実は先々の事業計画というものはつくっておりません。現在、状況は刻々と変わっていっています。5年先、10年先というのも、どうなっていくかわかりません。ですから、今の時点であまり先まで予測するのは非常に危険です。今は足元の少し先、50㎝くらいまでしか見てはいけないと思っています。そこを堅実に踏み固めて進んでいきます。
 たとえば人口動態ですが、昔は半径1500mで見ていたものを現在では半径500mで見ています。この斎場から半径500mを専管区域として、この範囲内のお客さまはすべて私どものところに来るような方策を打っていきます。

 私どもは、一つひとつの設備投資はやめるわけにはいかないので、これは続けざるを得ません。弊社では10年に1度の全面的なメンテナンスをしているのですが、これは引き続き行なっていきます。たとえば、高齢者の方々で「畳は嫌だ」という方が多くなれば、それは当然ながらフロア替えしていきます。昔ながらのものを押し付けるようなことはせず、お客さまの意見を取り入れながら、機能を変えてまいります。

 13年前、私が最初に斎場をつくったとき、私は「お客さまを来させる」ではなく、「私たちがお客さまのそばに行く」ということで、つくっていきました。これは経営戦略でもあったのですが、この方針はこれからも続けてまいります。

<プロフィール>
柴山 佳夫(しばやま よしお)柴山 佳夫(しばやま よしお)
1949年11月生まれ。熊本出身。熊本大学法科卒業。趣味は美術刀剣類鑑賞。

<会社概要>
(株)ラック
代表者:柴山 文夫
所在地:福岡市博多区東比恵3-14-25
設 立:1967年12月
資本金:6,575万円
TEL:092-473-0101
URL:http://www.j-lac.com/


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