地元生コン関係者の話。「全国の太平洋セメント系列の生コン工場が、減少の途にある。1998年の126社から今年の9月末現在で54社になった。太平洋セメントは今後も系列生コン工場の整理を進めていくことを表明している。今年の8月に破綻した徳山生コンの影響も少なからずメーカー系の生コン工場整理・集約へ拍車が掛かってきている。一昔前は、メーカー系生コン工場は、安泰という業界では言われ続けてきたことも、全く通用しなくなってきている。逆に危ないというイメージがここにきて出てきている。地場の独立系の工場は相変わらず工場同士様子を伺っている」
メーカー系の工場が整理・集約されると、出向していた社員の雇用問題などの課題が浮き彫りになる。厳しい経営が続くセメントメーカーが、生コン工場で従事していた出向者を再び本体に戻せるのか?
一方、地元生コン工場は様子を伺っているというより、他社が倒産するのを待っているという見方をする業界関係者も存在する。
メーカー系も地場独立系も、窮地に立たされている現況を生々しくイメージさせるエピソードである。
【河原 清明】
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