新栄住宅（株） 代表取締役 木庭 兌
＜いよいよ新規分譲開始、確かな信念による経営＞
「アンピール」ブランド名で馴染みが深いマンションデベロッパーの新栄住宅株式会社は、2010年10月に分譲マンションとして140棟目となる「筑紫野II」の売出しを開始した。不動産の市場動向を読みながら、満を持しての供給となった。福岡市西区今宿の「伊都」案件も既に着工しており、いよいよ地元のデベロッパーの雄・新栄住宅が攻勢に出てきた。
1970年に有限会社として創業して以来，今年２月に満40年を迎え、賑々しくホテル・ニューオータニで祝賀パーティを開催した。91年のバブル崩壊や、リーマン・ショックで象徴される近年のミニバブルという不動産不況で地元のデベロッパーが次々に淘汰される中での40周年は、創業者である木庭社長にとって感慨深いものがあったろう。
木庭社長は、「不動産を通して、良いものをより安く、また、より良いサービスを提供することで、人の満足を追求すること」を理念に掲げている。より良いサービスとは何か、人の満足とは何かを考えたとき、「健康を思いやる住まい作り」を永遠のテーマとし、時代を先取りした真の快適性、人として求められる住環境等を研究・追求してきたが、さらに今、時代は「企業への確かな信頼」をも要求するようになってきた。
同社は、洗練されたデザインや先進性能の設備の充実だけではなく、福岡市内専業デベロッパーとしては極めて高い自己資本比率を確保するなど、財務面で追随を許さない堅実性・健全性によって、時代のニーズを先取りしてきた。木庭社長のこれらの先見性・信念に加えて、福岡経済圏で、全供給棟数の92％を占めるという、福岡の地元に根ざした企業経営が、地元の同業他社が淘汰されていく中で、福岡で確固たる地位を確立させた大きな要因だ。
同社は40周年の区切りに、デベロッパー部門に加え、賃貸事業部門、仲介等の流通部門、マンション管理部門の４本柱の充実を掲げた。賃貸事業部門は昨年来、１ルームマンションや立体駐車場など４棟購入、その積極的な動きが注目を浴びている。
＜世界が認めた『アイランドタワー・スカイクラブ』＞
同社を語る上で忘れてはならないのが、07年に販売を開始した、アイランドタワー・スカイクラブだ。九州で一番高い（当時）145m、42階建て、総戸数409戸の超高層３棟連結ハイブリッド免震・制震構造マンションである。同社のシンボリックな作品というだけでなく、アイランドにおけるランドマークとなっているこのマンションは、08年度グッドデザイン賞を受賞した。今年はさらに2010年度国際コンクリート工学連盟賞（ｆｉｂ賞）を受賞した。この賞は、４年に１回、際立ったコンクリート構造物に与えられ、コンクリート関連の世界最大の国際会議で表彰されるもの。今年度の表彰は、構造物部門では世界で２件しか選ばれていないもので、天空に導かれるような斬新で優美なフォルムだけでなく、その建物に関わる最新の構造技術も世界から称賛された。木庭社長のまさに集大成にふさわしい作品となった。
このプロジェクトで「アンピール」ブランドを名実共にナンバー１の地位を確保し、次世代へのバトンタッチをしようという用意周到さが伺われる。引き続き新栄住宅から目を離せない。
＜プロフィール＞
木庭 兌 （こば とおる）
1935年、福岡県生まれ。65年、「東峰住宅産業㈱」に入社。67年、同社退社後、「木庭工務店」を創業。70年、「新栄住宅」に法人改組し、代表取締役に就任した。
＜会社概要＞
新栄住宅（株）
代表者：木庭 兌
所在地：福岡市中央区大名2-11-25
設 立：1970年２月
資本金：４億8,000万円
ＴＥＬ：092-762-7711
ＵＲＬ：http://www.empire-mansion.com/
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