（有）ジパング不動産情報 代表取締役 志岐 芳徳※
＜「智・仁・勇」３つの心がけを柱に事業を推進＞
2001年４月、現在表の志岐 徳氏によって有限会社ジパング不動産情報は設立された。
志岐氏は佐賀の高校を卒業後77年４月に旧国鉄に入社、JRとして民営化する直前の87年３月に退社を決意。公務員から民間企業へ転進することになった。しかし、退社したものの、その先の進路が決まっていない。知人に相談後、不動産業界へ身を投じることを決意して久留米市内の不動産業者に入社した。当事の社長から不動産業のノウハウをマンツーマンで指導を受け、顧客本位の大切さを教えられたという。「いろいろなアドバイスを教えてもらったことでいい経験をさせていただきました。この経験があるから今の私もあるし、提唱する不動産ビジネスが行なえています」と公務員からの転身が実となった瞬間であった。
現在では自社ビルを構え、久留米地区を中心に事業を展開。近年では不動産の仲介、管理、分譲にとどまらず企業継承、企業再生（企業個人再建事業）を手掛けている。そのなかで顧客に対して同社では「智（社会に貢献）・仁（ふれあい）・勇（品性を高める）」３つの心がけを取り入れ、会社の枠組みとして３つの鼎（かなえ）でもあるとしている。
＜かくれたブランドを持つ久留米地区で
「そこにあるもの」を使う工夫を推進＞
久留米地区は現在の人口の割には名だたる大病院が市内各地に点在しており、医療に関しては意外と充実していると志岐氏は見ている。高齢化が進む日本において、気軽に安心して安全に日常的な健康管理が行なえる街といえるのだ。
「久留米市は隠れたブランドをもつ街と思います。そのブランドは医療機関。この医療関連では大都市に負けないような名だたる大病院がありますから」としたうえで「不動産業と関連したビジネスが展開できる環境がある」と今後の事業展開のあり方を提言する。
例えば、市民の減少に歯止めが掛からない状況と高齢化が進む現実がある。市内は老朽化したマンションやアパートなどがあり、空室が目立つようになった建物はリノベーションなどで再生を図る。不動産業者は不動産の情報を提供しつつ、高齢者専用の建物として再生し、点在する病院と通信などで繋ぐ。そうすると高齢者の有事に即対応することが出来るとともに看護師、ホームヘルパーなどの雇用も生まれ、空室も改善されて不動産業者と医療関連のコラボレーションが図れるだろうと志岐氏は考える。不動産業者ならではの情報活用と志岐氏の久留米地区への想いが「そこにあるもの」と「かくれたブランド」を再生ビジネスとして有形となるのは間違いない。
また、久留米は西鉄の特急で福岡天神駅まで約30分の移動時間である。なおかつ、九州新幹線が全線開通して来春から運行を開始する。更に短い時間で繋がることは福岡都市圏としてのベットタウンの位置付けがますます濃くなる。平成の大合併で東は田主丸町から西は城島町まで広がり229.84平方キロメートルの面積に増加、人口も約30万人となった。
「今後、行政、住民、企業が三位一体となって多くの人達が住んでもらえる環境づくりが必要である」と久留米市の活性化に想いは尽きない。
＜プロフィール＞
志岐 芳徳（しき よしのり）
1958年５月生まれ。佐賀県諸富町（現佐賀市）出身。77年４月に国鉄入社。87年３月に退社後、（株）西日本不動産情報センター勤務を経て、2001年４月に（有）ジパング不動産情報を設立。
＜会社概要＞
（有）ジパング不動産情報
代表者：志岐 芳徳※
所在地：福岡県久留米市大手町2-15 ジパングビル１階
設 立：2001年４月
資本金：300万円
ＴＥＬ：0942-37-3218
ＵＲＬ：http://www.ze-zipang.jp/
※芳徳の「芳」は草冠の間が開いている
※本稿は以下の書籍に掲載されています。
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活用法その１ 「企業経営の良き参考書」
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活用法その２「営業先を知るための予習書」
福岡を中心に各企業の代表がずらりと掲載されている本著は、各経営者の考え方や社歴を知るための予習書として営業ツールに最適です。
活用法その３「福岡の未来が分かる予言書」
「予言書」とは言いすぎかもしれませんが、福岡・九州の発展のために、国会議員、自治体首長、地方議員の方々からいただいた提言も掲載されています。また、深い見識を持つ各業界のトップ・リーダーたちも、福岡のまちづくりに対するアドバイスを行なっています。
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