糸島市長 松本嶺男 氏 vs フリーアナウンサー 中村もとき 氏
中村 ところで前々から気になっていましたが、糸島市の広報が大変人気があると聞いたものだから、こちらに届いてすぐいただいたんですよ。たしかに小冊子になっていて、中身が濃いですな。どういう目的でこれだけの小冊子をおつくりになったのですか。
松本市長 一番考えたのは、いかに市民に登場してもらうかです。写真でも名前でも、とにかく登場人物を市民に、それもなるべく毎回多くの人に登場してもらうように心がけています。やはり、広報に自分や知り合いの人が載ったら関心を持って読んでくれますし、ボランティア活動や農業、水産業を一生懸命頑張っている人が載ったら、自分の仕事が評価されていると力や元気が出てくると思うのです。
中村 情報発信はかなり意織されていると。
松本市長 かなり意織しています。2大情報媒体は、広報誌と市の公式ホームページです。公式ホームページにWEB市長室というコーナーを設けていて、「市長が今日ここに行ってこんなことをした」というような日々の活動や「市長の考えはこうだ」と、どんどん公表・公開しています。聞かれたことに答えるのではなく、自ら積極的に情報発信をしていくことが非常に大切だと思っています。
聞いた話では、パソコンの普及率は人口の75%だそうですね。だとすると、情報媒体としてはかなり有効です。これからもWEB市長室等で私の考えを、ときにはつっこみ過ぎるほどつっこんで発信していきたいと思っています。
中村 福岡市西区を含めた糸島半島は今、どうしても九大に目が向いていますが、こうして市長室にお伺いしたら、目立つところに「地産地消応援団」という旗があり、安心しました。
松本市長 地産地消はもちろんですが、地産他消も積極的に考えています。糸島でつくって、いかによその地域で消費してもらえるか。販路拡大にはいろいろな分野の連携が必要なので、今は仕掛けづくりをやっています。
中村 よそで食ってもらわないかんということになると、当然、福岡市というのが大きな市場になります。糸島から広い意味での福岡都市圏へ何かメッセージをもらえますか。
松本市長 私どもは単に「ベッドタウン」ではなくて「ライフタウン」を目指しています。ただ寝るために帰ってくるだけではなく、そこで生活ができる場としてのまちづくりです。また、福岡都市圏の皆さんには、ぜひ癒しの場と思っていただいて、どんどん訪れてほしいですね。
ひとつ具体例をあげると、この秋に、ある農家が「枝豆収穫体験」を実施したら、市外から500~600人の方々が集ったそうです。糸島市は、農業と結びついたグリーンツーリズムとして、そういう場も提供できるところだと思っています。
一方、私どもは福岡市に働く場を提供してもらっています。あるいは消防・防災の連携でお世話になっていますから、引き続きいろいろな面で一緒になって福岡市とお付き合いさせていただきたいと思います。
中村 どうもありがとうございました。
*記事へのご意見はこちら
※記事へのご意見はこちら