玄界灘に浮かぶ島・壱岐。福岡からジェットフォイルで約1時間のところに位置し、夏場は海水浴客などの観光客で賑わう。この壱岐のなかで、多くの観光客だけでなく、島民も買い物や食事に立ち寄る人気スポットが、「あまごごろ本舗(株) 壱岐支社」(本社:福岡市博多区、村田妃富美社長)である。
「あまごごろ本舗」は1953年創業。村田社長の父親である名誉会長・大野春範氏が、壱岐に物産店「壱岐名産店」をスタートした。その後、70年に「九州物産商事(株)」に社名変更。88年に、現在地(壱岐市郷ノ浦町東触)へ移転。92年に、レストランを建設。06年には、福岡と東京に開いていた「大日本物産(株)」と「九州物産商事(株)」を合併し、現在の「あまごころ本舗(株)」に社名変更した。
「あまごころ本舗(株) 壱岐支社」は、年間約10万人の観光客や島民が訪れる。目当ては、壱岐産の魚介類や壱岐で製造された焼酎、レストランでの食事、お菓子などのお土産。そのなかでも特に人気なのが、壱岐産の「うに」など使用したお土産品。1番人気は、いかとうにの和え物「いかうに」。その他にも、ムラサキうにを使用した「まぼろしのうに」や、アカうにを使用した「究極のうに」がある。
もともと、壱岐の魚介類は美味しいとよくいわれる。自然豊かな壱岐の環境、玄界灘で育った魚介類。同支社が扱う「うに」も、その素材そのものの味を堪能できる生のものが多い。しかし、生のものを提供するにはそれだけ、注意が必要になってくる。
そこで同支社は、自社の工場内にある検査室で加工する前に検査を行なっている。地元の海女さんたちが取ってきたうにを、運ばれてきた箱ごとにしっかり検査を行なうのだ。その他にも、ビンに詰めた商品も一度金属探知機にかけるなど徹底した検査を行なっている。
このように質にもこだわった商品や食事。しかし、実際に足を運ぶと多くの人で賑わう理由がほかにもある。それは、販売スタッフの日頃からの接客姿勢だ。
買い物に来ていた50代女性の島民は、「あまごころ本舗さんの団体のお客さんが帰られる際、従業員が一列に並びあいさつをするのが、壱岐ではしていなかったことだと思う。都会では、当たり前なのかもしれないが、島内では新しい企画だった。ほかにも、そういった表の部分だけでなく、いつもトイレが綺麗にされていて気持ちが良い。だから、こんなに大きく発展したのは分かるような気がする」と、語った。
同社が掲げる企業理念のなかに、「社会、お客様に愛される会社を目指し続ける」とある。その言葉通り、愛される会社を目指す姿勢を見る・聞きすることができた。さらに、その姿勢は島民の人たちに伝わっていた。同支社でお酒や新鮮な魚介類を買い、食してみてはどうだろうか。島の海女さんが取り、ひとつずつ手作業で造られた同支社の商品。それは、「あまごころ本舗(株)」でしか味わうことができない。
なお、「あまごころ本舗(株) 壱岐支社」まで、なかなか行くことができない人でも同支社が販売する商品は、福岡本社1階の売店かネットショッピング「ふるさと特便」(関連リンク参照)で、買い求めることができる。
また、じっくりと美食を楽しみたい人には、姉妹店である完全予約制の創作料理店「あまごころ庵」を薦めたい。旬の素材や玄界灘で獲れる魚介類などの美食を、落ち着きある空間のなかでじっくり味わってみてはどうだろうか。
▼関連リンク
あまごころ本舗(株) 本社
あまごころ本舗(株) 壱岐支社
あまごころ庵
ふるさと特便
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