香川県・直島(なおしま)は、瀬戸内海に浮かぶ人口約3,300人ほどの小さな島である。にも関わらず、この島の名前は国内外を問わずに広く知れわたっており、先に行なわれた「瀬戸内国際芸術祭」では105日間の期間中に、直島だけで約29万人もの人々が訪れたという。いったい、この島の何が人々を魅了してやまないのであろうか。
<国内のみならず 海外にも高い認知度>
瀬戸内海に浮かぶ周囲約16 km、人口約3,300人ほどの小さな島「直島」。行政区域としては香川県だが、香川県高松市から北方約13 km、岡山県玉野市から南方約3kmに位置し、地理的には岡山県側に近い。加えて、玉野市からは海底送水管を通じて上水が送られているほか、電力は中国電力から送電、さらには病院や高校、買い物などの島民の生活圏もやはり岡山県側にあるようだ。
そんな瀬戸内に浮かぶ小さな島である直島だが、現在「現代アートの島」として国内外からの注目を集めている。
世界的な旅行誌「Traveler」では「次に行くべき世界の7カ所」の1つとして、「Paris(パリ)」や「Berlin(ベルリン)」、「Alexandria(アレクサンドリア)」、「Dubai(ドバイ)」などの世界の著名な都市と並び、「Naoshima Island」と直島が紹介されたことがある。また、レイモンド・ベイソン著の「007シリーズ『赤い刺青の男』」では、物語後半でG8サミットが開かれる会場として直島が登場している。これらの影響もあり、同島には連日多数の外国人旅行客が訪れているようだ。
さらに、2010年7月19日~10月31日の期間で開催された「瀬戸内国際芸術祭」。当初は7島(直島、豊島、女木島、男木島、小豆島、大島、犬島)合わせて約30万人の観光客を見込んでいたものが、同期間中は全島合計で93万8,246人、直島だけで29万1,728人の人々が訪れるなど、予想をはるかに超えた観光客で賑わったという。
国内外を問わずに高い人気を誇り、島を訪れる人は後を絶たないという。ここまで人を惹き付けるこの島の魅力とは何か。
【坂田 憲治】
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