ベスト電器は昨年10月、2011年2月期の業績予想を当初より大幅に上方修した。好調な新業態BBの出店を続け、昨年11月には日田店と柳川店を12月には諫早本店と多良見店をいずれも同日オープンさせる快進撃ぶりだ。「長かった低迷期をついに脱する時が到来したのでは」と地元財界人は期待を寄せる。しかし、「昨年実績を残せない業者に明日はない」と業界関係者の見方は厳しい。「エコポイント事業や地デジ化に加えて猛烈な猛暑で実績を上げないほうがおかしい」というのだ。また、けん引するBB業態はビックカメラとの業務・資本提携による店舗。こうしたなかで、今年の家電量販店業界環境は厳しくなることが予想されている。エコポイント事業が終了し地デジ放送もスタートする。これまでの反動で一気に冷え込んでしまうのが一般的な見方だ。「アウトレットベスト」業態も相応に実績をあげているが、BB依存ではベスト電器としての存在意義そのものが問われることになる。今季好調が見込まれる決算後に独自路線維持へ向けたいばらの道が始まる。
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