ムーディー・インターナショナル・サーティフィケーション（株）
九州地区エリアマネージャー 洲上 元司
＜ISOは経営改善ツール＞
私たちムーディインターナショナルサーティフィケーションはISOの審査機関です。ISOというと、以前は高い、面倒くさいなどマイナスのイメージも持たれることがありました。私たちはリーズナブルな価格で企業の継続的発展を第一に考えて審査させていただいております。
ISOはある種のお墨付きのように考えられますが、実際はそうではありません。PDCA（プラン、ドゥ、チェック、アクト）のサイクルで経営を捉えて、企業活動の効率化や、歩留まりの改善、コスト削減を目指す改善メソッドなのです。日本にも多くの審査機関があり、それぞれが思うISO審査を行なってまいりました。なかには審査費用が高いところもありますし、マニュアルを百科事典のように分厚くしなくてはならないという考えのところもあります。審査員が先生のように威圧的にふるまうところもあります。これでは本来の意味を発揮できないと私たちは考えております。ISOは企業活動の改善手段であり、それ自体が負荷になってはいけません。高い継続審査費用を払うことは、利益を圧迫しますし、誰も読まないようなマニュアルは必要ありません。パートナーシップを組む以上、威圧的に振る舞うことはいい結果を生みません。そのような点を踏まえて、私たちはリーズナブルに経営改善を目指すISOの審査を心がけております。
私たちはサービス業だということを肝に銘じて審査をさせていただいております。この部分の教育にはとくに力を注いでおり、毎月東京と大阪で審査員ミーティングを開き審査員教育をしています。また、徹底して現場主義を貫いております。現場こそが利益の卵であり、企業の核心だからです。書面ばかりを眺めて、現場の足かせになるようなものをつくっても何の意味もありません。たとえば「手順書が事務所のなかに書類として置いていないので是正しなさい」という指示を出す審査機関もあるようですが、私たちは現場に紙に、それこそダンボールの切れ端にでも書いて貼ってあればよしとしています。お客様の足かせになるような四角四面の審査ではなくて、柔軟な審査こそが本質であると考えているためです。お客様にとって有益なISOを追求した結果、弊社は認証機関格付け調査・総合評価第１位という栄誉を賜りました。これに甘んじることなく、今後も日々研鑽を重ねていきます。
＜農業にも新規格を＞
新たな試みとして、食の分野へマネジメントシステムの導入を行なっております。JGAP（ジェイギャップ）という農場管理で、安全な農作物をつくり、環境への配慮をし、生産者の安全と福祉を充実させ、経営を改善していくというものです。食品分野のISOはありますが、個別の農家の方々には費用の面などからハードルが高いものでした。その点、JGAPは安価で現場に即したものになっております。今後、もっと広がりを見せて農作物のブランド化の一助になればと願っております。
積極的にISOを経営改善に役立ててくれている企業はたくさんあります。ただの権威付けではなく、道具として取り組んでくれているのです。このような企業が増えるように、行政のサポートなどが充実することを願っております。世界水準の元気な会社が増えれば、福岡の未来は明るいものになるのではないでしょうか。
＜プロフィール＞
洲上 元司（すのうえ もとじ）
1963年２月生まれ。熊本県出身。IT業界を経て、現在「ムーディー・インターナショナル・サーティフィケーション（株）」九州地区エリアマネージャー。趣味はジョギングとギター演奏。
＜会社概要＞
ムーディー・インターナショナル・サーティフィケーション（株）
代表者：坂井 喜好
所在地：東京都中央区日本橋堀留町1-4-2 日本橋Nビル ４階
設 立：1994年（日本法人）
資本金：5,000万円
ＴＥＬ：03-3669-7435（営業部直通）
ＵＲＬ：http://www.moodygroup.co.jp
※本稿は以下の書籍に掲載されています。
このたび、弊社では「愛する福岡へ 201人の提言」を発刊いたしました。内容は、政治、経済、学界の有識者および福岡・九州で活躍する企業経営者が、それぞれの立場から福岡の未来に対する提言集となっております。本著には、以下でご説明するさまざまな活用法がございます。
活用法その１ 「企業経営の良き参考書」
各界を代表する有名経営者の提言は、これから起業される方をはじめ、現在、経営に携わっている方への良きアドバイスとなるでしょう。経営戦略・人材育成・CSR（企業の社会的責任）など、内容は多岐に渡っており、さまざまな場面でお役に立つはずです。
活用法その２「営業先を知るための予習書」
福岡を中心に各企業の代表がずらりと掲載されている本著は、各経営者の考え方や社歴を知るための予習書として営業ツールに最適です。
活用法その３「福岡の未来が分かる予言書」
「予言書」とは言いすぎかもしれませんが、福岡・九州の発展のために、国会議員、自治体首長、地方議員の方々からいただいた提言も掲載されています。また、深い見識を持つ各業界のトップ・リーダーたちも、福岡のまちづくりに対するアドバイスを行なっています。
活用法その４「就職活動の参考書」
これから社会へ飛び立とうという若者へ。就職後のミスマッチをなくすためにも企業の考え方の違いを知ることは重要です。就職を希望している会社の事前予習にも活用できる本著は、就職活動においても役に立つはずでしょう。
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