(株)連峰 代表取締役 與田 哲也 氏
<変質した日本人>
中国は一度動き出すと速い。日本の10年分を1年でやってしまいます。実際に、中国の国家発展委員会では「日本の10倍、もしくは100倍のスピードで」と言っています。つまり、日本企業は時間をお金で買う必要があります。ポイントは組み方です。紹介者を蔑ろにするようではいけません。中国の人間はしっかり見ています。日本の中国企業に対する「嘘をつく、あやまらない」などの印象がありますが、それは彼らにしてみれば、小さなことです。筋を通すことに大義があるのです。こちら側もある程度目をつぶり、大局的に構えることが必要です。
中国の情勢不安はありますが、指導部は最後にはまとまります。民衆と指導部の差はあるにしろ、これまでやってきたのが、中国です。ただ、歴史的にすべてがひっくり返ってしまう国でもあります。その可能性もチャイナリスクとして捉える必要がありますが、そうなってしまえば仕方のないことと考えるしかありません。
日本の昔の倫理観、信頼関係は美徳でしたが、今は拝金主義が蔓延(はびこ)ってしまっています。耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍び、何とかやろうとせず、先に楽になろうとばかり考える人が多くなりました。苦労のなかで学ぶことがあります。お金というリスクがあっても、その重圧のなかで苦労しながら学ぶ。そうした日本人の美徳が失われつつあるような気がしてなりません。
【杉本 尚大】
[COMPANY INFORMATION]
(株)連峰
代 表:與田 哲也
所在地:福岡市博多区千代3-3-4
設 立:1988年
資本金:2億3,830万円
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