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就職内定率悪化の原因を考える~責任は社会?それとも大学生?(下)
社会
2011年1月13日 08:00

<情報は自分から集めていくもの>

 ある大学の就職課で話を聞いたとき、「情報化社会のなかで、情報を待っている学生が多い」という話を聞いた。これは、会社内のディスカッションでも、学生側の問題点で出た「就職活動事態が受け身である」と重なる。

就職ディスカッション 学生たちの世代は、分からないことは何でもインターネットで調べる。そのほかにも、さまざまな情報がパソコンや携帯電話に入ってくる。自分から調べなくても、ある程度の情報は自然と入手することができる。ここに落とし穴がある。情報収集に、躍起になる必要がないのだ。

 しかし、ネット上の情報だけが就職活動に活かせるものとは限らない。就職活動は「人対人」。会社の人事担当者や学校の就職支援担当者と直接話すことで、そこでしか得られない情報がある。その可能性があることすら知らずに、活動の選択肢を捨ててしまっているのではないか。

 また、こうした情報は当たり前だが誰もが見ている。就職活動は、同じ大学内だけでなく他大学生との戦いでもある。そのなかで、同じ情報を見ていても、他の学生との差別化を図ることもできない。こうした問題もはらんでいる。

 その一方で、最近の就職説明会の予約はネット上で取るようになっている。だが、人気の企業などは、ものの5分で説明会予約が「満席」となり、会社説明会にすら参加できない学生もいるという。となると、やはりネットでの情報収集も怠れない。この情報化社会のなかで、自分の身の周りに溢れた情報のなかから、自分にとって有益な情報とは何か、それを学生自身が判断していくしかない。

 今回の取材やディスカッションを通して、どんな仕事をしたい、仕事を通してこうなりたいなど、仕事をすることの根幹の意味を、明確に自分のなかに持っていない学生が多いと感じた。

 経済状況が好転することが何よりも内定率を上げる方法だが、いくら好転しても、この根幹をしっかりしていなければ同じこと。自らが考えるより、社会は厳しい。だからこそ、学生時代に社会と接することが大切になってくるのではないかと思う。学生自身が自ら進んでその機会を求めていくことが必要だし、国・企業・大学それぞれがそのような機会を設けていくことが重要なのではないか。

 社会を知らない状態で、頭ごなしに「自分にとってやりがいのある仕事とは何か」ばかりを考えるのではなく、この根幹をしっかり持ったうえで、仕事を始めてからやりがいを見つけていくのも良いのではないだろうか。

(了)

【長嶋 絵美】

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