4月まで残り3カ月を切った。福岡県の地方議員選挙では、なかなか高まらない選挙ムードに、立候補予定者はみな首をかしげている。一方、福岡県知事選では、きょう(13日)夜、共産党擁立の候補予定者が記者会見を開き、ようやくひとりが名乗りをあげる。
「朝立ちやあいさつ回りをしていても、他の候補予定者と出くわすことがない」と、現職県議は語る。初当選した4年前は、朝立ちを始めたのが半年前。今年は年が明けてから動き始めた。それでも前回ほどの盛り上がりに欠けているという。
ある民主党新人候補は「自分が志す県政改革の話をしても反応が悪い。逆に、国の文句を言われ、ひたすら頭をさげてばかり。民主党ののぼりを見て、駆け寄って苦情を言いにくる人もいます。自分が何のために活動しているか、分かっていないのでは...」と、ぼやく。有権者に「選挙が近い」という意識がないこともあり、話を聞けば国政(菅政権)へのクレームばかりで、なかなか県政やその候補者自身の話題にならないという。
"逆風"のないその他の新人候補にとっても、ある意味、深刻な事態である。とくに初めての選挙戦に挑む新人は、他が動いていないことに当惑、または安心しきって活動のペースが落ちていることもあるようだ。
現状を競馬にたとえるなら、先に飛び出して前を走る、逃げ、先行の馬が有利となる。もっとも、信念があって政治活動に臨むのなら、他の候補予定者の動きに関係なく、日々活動を続けるべきだろう。
【山下 康太】
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