4期16年続けた麻生渡福岡県知事が今期限りの退任を表明し、各党の候補者選定が現在も行なわれている福岡県知事選。ようやく、1人目の立候補予定者が名乗りをあげた。
13日夜、福岡市内で元北九州市議の田村 貴昭(たむら たかあき)氏(49)が、記者会見を開き、知事選への立候補意思を表明した。田村氏は、今回、「県民を主人公に、憲法をくらしに生かす福岡県民の会(略称、「福岡県民の会」)」の要請を受諾するかたちで出馬する。「福岡県民の会」には、共産党も入っており、結果的に共産党推薦の無所属候補となるかたちだ。
田村氏は、麻生県政を「遠くて見えない県政」と評し、教育や福祉面が遅れをとっていると指摘。「自分の暮らしのなかに実感できる福岡県政を作っていきたい」との決意を述べた。また、まだ田村氏1人しか名乗り出ていない同知事選の状況については「県知事の仕事はものすごく大事。莫大な公金を扱い、5万人の職員のリーダーとして働く。私も決意まで時間がかかったが、広く大きく語って選挙の雰囲気も盛り上げていきたい」と語った。
県政のビジョンとしては、国民主権を基軸に憲法を遵守した地域の自主性を発揮。トップダウンではなく、県内60の自治体の力を引き出すボトムアップ型をイメージしているという。また、ダム、空港などの大型公共事業については、外部有識者による検証チームを編成、産業振興事業についても雇用創出と景気浮揚に役立っているかについて見直しを進める考え。具体的な政策と公約については、「県民の会」と協議を重ねて決めるという。
今後の政治活動については、23日に告示される北九州市長選や、統一地方選における共産党の立候補予定者と連携をとる方針。なお、ネットによる情報発信ツールとして、ブログのほかツイッターも活用していく。
【山下 康太】
<プロフィール>
田村 貴昭 (たむら たかあき)
1961年4月30日、大阪府生まれ。85年、北九州大学法学部政治学科卒。北九州市議会議員2期、衆議院選挙比例区候補2回。2010年11月から、日本共産党国会議員団九州沖縄ブロック事務所・所長を務める。ツイッターID:TAMURATAKAAKI
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