<国民が求めている政治へ>
―(財源について)たしかに役人たちが、力の源泉のために隠していたという見方もありますが、将来使うために貯めていた分もあるのではないですか。
野田 ただし、事業仕分けで常にチェックしていくことは大事です。そしてこれは、政権が変わったことでできたことです。予算が伴わないとできないこともある。しかし、「団体献金、企業献金をまたしてもいい」と言ったら、そりゃあ、国民は怒りますよ。私も岡田幹事長に抗議をし、反対署名をした一人ですが―。国民との約束を反故にしてはいけません。「お金のかからない政治をやります」と、そこにみな期待したわけですから。私も16年間、八女市長をやってきたなかで、自分を律したうえで市政の節制をやってきた。それこそが今、『国民が求めている政治』だと思います。
ただし最近、非常に良かったと思うのは、前政権で解決できなかった諫早湾干拓事業の問題です。本当にこの1年3カ月ぐらい、情けなかった。赤松元農相が決断するということだったけれども、有明海に来ず、口蹄疫が起きた宮崎に行くことになった。次の山田前農相は地元なので、とても決断できない。そこを菅首相が前々から言っていただけあって政治主導で決断した。まさしくあれは、前政権ができなかった『止まらない公共工事』の象徴です。時代がずれてしまったのに、新しく農地を作り、生態系を壊してしまっていた。
しかしながら、もう一回、どこかで「国民に申し訳なかった。マニフェストのうちで予算が伴わないため、これとこれはできない」と、しっかり菅首相が謝るべきだと思います。
―自分のこだわりを出せばいいんですよね。それが民主党の持ち味なのだから。
野田 そうです。また民主党が昔と同じような与党になってしまったら、結局、自民党と変わらない。しがらみがないところで、早く問題を解決するということが必要です。
―やはり鳩山前首相よりは、菅首相のほうが実務能力はありますか。
野田 いわゆるカン(勘)に優れています。たとえば、何が民主党らしさだとか、どれが自分の決断だとか、そういうところでカンを働かせなければいけないのではないでしょうか。その部分で民主党はあまりにもずれていたと思います。
―ところで2011年の政局ですが、"解散"はありますか。
野田 ないように民主党は頑張らないといけませんが、何が起きてもおかしくはないという状況であることはたしかでしょう。ただし、今は統一地方選挙目前ですから、どこの政党も「まずは4月10日、24日」と、全精力を傾ける時期なので、ハプニング的に解散があると「それはやめてくれよ」というのが本音ですから。
―先ほどおっしゃったように、首相は4年しっかりやるという制度に変えないといけないのかもしれませんね。
【文・構成:山下 康太】
<プロフィール>
野田 国義 (のだ くによし)
1958年、旧八女郡立花町の農家に長男として生まれ育ち、日本大学法学部卒業後、代議士秘書を経て、93年に34歳で八女市長に当選。全国最年少市長「八女のクリントン」として話題になる。以降、「改革派・市民派市長」として4期16年勤める。現在、民主党・衆議院議員。2010年11月27日、民主党福岡県総支部連合会代表に就任した。
<事務所概要>
所在地:福岡県八女市本町中宮野町2-81
TEL:0943-24-4630
URL:http://www.nodakuniyoshi.net/
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