―それにしても旧八女市で県議の定員が一人というのは―。
野田 勝手に決められましてね。合併したんだから、一緒にしないとおかしいですよ。市民は怒っていますよ、「こんな馬鹿なことを県が勝手に決めた」と。その意味でも県政改革が必要です。そんなこと(合併後も選挙区はそのまま)がまかりとおるなんて、県政がおかしい。47都道府県で福岡県だけですよ、合併したところを一緒にしないのは。
―県連代表として一番やるべきことは何だと思っていますか。
野田 江崎孝参議院議員も加わって国会議員が15名となりますが、「戦う軍団」に色変えすることが今求められていると思います。今まではしたたかさがなくスマートすぎた。相手方は勝つためには"何でもありき"ですから。「戦う民主党」にしていきたいですね。
―それで民主党政権が続くとなれば、自治体の首長も手のひらを返して付いてくるのでしょうけど、今は様子見でしょうね。政権をとっている強さを活かしきれていない。
野田 いろいろな方とお話しするなかで感じるのは、首長はじめ選挙民がまだ切り替わっていませんね。自民党が54年間やってきたなかで、自民党に頼むことがクセになっているものですから。しかし現実は、政権与党が予算をつけて法律も、ということになっていますから。実際に「自民党にはもう頼んでいません。民主党に頼むにはどうすればいいんですか」という質問も寄せられています。
―やはり県連代表となると、常任幹事の国会議員よりも県連の仕事で忙しいですか。
野田 いえいえ、それは自分の心持ち次第ですよ。正直、私の場合、地元も大事ですから。厳しい選挙区でしっかり地元回りをしていかなくてはならないわけですし。ある意味、都会は"風"の要素がありますが、農村部は入りこまないならゼロですから。
風向きが良くなったことを言えば、(民主党政権で)3人目となる鹿野道彦農林水産大臣が、全国農業協同組合中央会の茂木守会長に会ってくれました。その前の赤松さんも山田さんもJA嫌いだったんですよ。そのうえ小沢元幹事長も大のJA嫌いだったものですから、関係がギクシャクしていて...。しかし今はもう、だいぶ修復できまして。私も地元の3つのJAとは仲良くしていますし、代表に就任した際は、福岡県農業協同組合中央会の嶋田一義会長もあいさつに来られました。
―逆風のなかでも着々と歩みを進めているようですね。本日はどうもありがとうございました。
【文・構成:山下 康太】
<プロフィール>
野田 国義 (のだ くによし)
1958年、旧八女郡立花町の農家に長男として生まれ育ち、日本大学法学部卒業後、代議士秘書を経て、93年に34歳で八女市長に当選。全国最年少市長「八女のクリントン」として話題になる。以降、「改革派・市民派市長」として4期16年勤める。現在、民主党・衆議院議員。2010年11月27日、民主党福岡県総支部連合会代表に就任した。
<事務所概要>
所在地:福岡県八女市本町中宮野町2-81
TEL:0943-24-4630
URL:http://www.nodakuniyoshi.net/
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