内陸部への産業集積のなかで経済発展の注目地となるか
経済発展には欠かせないインフラ整備だが、近々、福岡と合肥の間に航空路線が開設されるという。そうなれば、九州との物理的距離もより縮まり、交流も活発化することが期待される。安徽省の航空については、合肥、黄、阜陽、蕪湖、安慶、蚌埠という6つの空港から国内の29の大・中都市へのフライト便が飛んでいる。合肥と黄山の空港は、香港への直行便ルートを切り開いている。
鉄道網整備も着々と進んでいる。北京、天津、河北、山東、安徽、江蘇、上海の7省・市を貫通し、環渤海経済圏と長江デルタ経済圏を結ぶ北京―上海高速鉄道の起工式が、08年4月18日に温家宝氏の主催で行なわれた。全長複線1,318km、途中21駅、最高時速350km、初期運営走行時速300km、年間輸送能力は8,000万人(片方向)。北京―上海の鉄道運行時間は現在の10時間から5時間まで短縮。鉄道の投資総額は2,209億4,000万元。
この7省・市は、国土の6.5%、全人口の25%、GDPの40%を占め、中国で経済が最も発達した地域である。ちなみに、合肥市から上海市までの距離は452kmで、以前なら8時間を要したが、今では3時間しかかからず、いずれは2時間になる見通し。高速鉄道網への巨額投資により、最大級の恩恵を享受した地域の1つだ。
以上のように、これからビジネスレベルでの日中交流を考えた場合、安徽省というのは非常に魅力ある土地だと言える。元ヤオハン会長の和田一夫氏、そして中国全国人民代表大会代表の金会慶氏らが「中日企業家交流協会」を発起し、新しいルートをつくるこの流れに乗らない手はないだろう。
【大根田 康介】
チャイナビジネスは地方の時代へ~元ヤオハングループ会長・和田一夫氏特別講演会
【日 時】 2月10日(木) 17:00~(会場受付16:30)
【会 場】 福岡国際会議場(福岡市博多区石城町2-1 TEL:092-262-4111)
【講 演】
17:00~17:30
中国全国人民大会 代表・中国民間商会 副会長
合肥市政府商務局使節団メッセンジャー
金 会慶 氏 「中国・安徽省の現状と可能性」
17:30~18:30
(株)和田総研 代表取締役社長(元ヤオハングループ会長)
和田一夫 氏 「チャイナビジネス成功の秘訣とは」
【懇親会】 18:45~20:00(両名も参加されます)
【会 費】 講演会5,000円(定員200名)
懇親会3,000円(限定150名、申込先着順)
※ご入金確認後、参加証をFAX致します。
【問合先】福岡アジアビジネス研究会事務局 矢野・楢﨑
(福岡市博多区中洲中島町2-3-8F、TEL:092-262-3388)
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