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「映画看板の神様」が興した福岡の看板業者 「看板奉行((株)城戸工芸)」
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2011年1月21日 14:27

 福岡県春日市に本拠を置くユニークな屋号の看板業者「看板奉行」。広告塔、ネオン塔、ディスプレイ塔などあらゆる看板の製作を行なう。創業60年を超える老舗だが、興したのはかつて福岡で「映画看板の神様」と言われた人物だ。

 飯塚市出身の城戸久馬之進(くまのしん)氏は幼少期から絵の才能を評価され、将来を嘱望されたが家庭の事情により美大への進学を断念。商業絵画の世界に入った。18歳の時には独立を果たした。直後に戦争に突入したため中断を余儀なくされるが、戦後事業を再興。戦後1949年に福岡市で城戸画報を創業する。
 映画業界で力量が高く評価されあらゆる作品の看板を手掛けた。「荒野の7人」「駅馬車」などの西部劇や「失われた世界」などの話題作も手掛けた。ピーク時には中洲エリアに21館あったとされる映画館のほとんどの看板を手掛けたという。
 ハリウッド関係者がプロモーションで福岡を訪れた際城戸氏の看板を見るや「アメリカにもこれだけのものを描ける人物はいない」という最大級の賛辞を得た。昨年7月には福岡アジア美術館で看板写真展が開かれている。

 城戸氏は博多の祭りも愛し、引退後には「山笠」や「十日恵比寿」などの祭りを細密に描いた。こちらも09年にギャラリーで絵画展が開かれている。67年に初めて日展に作品を出店するといきなり入選を果たし、翌年にも入選し連続入選となった。
 本来なら絵画の世界で名を成した人物かも知れないが、看板業界に縁があったことで多くの大衆が映画看板という作品を目にすることができた。
 その城戸久馬之進(くまのしん)氏が興したのが現在の(株)城戸工芸「看板奉行」だ。

▼城戸氏が手掛けた映画看板作品
荒野の七人

駅馬車

失われた世界

(株)城戸工芸
代 表:城戸 高則
所在地:(本社)福岡市南区若久6-51-14
    (事業本部)春日市上白水9-159
創 業:1949年
設 立:1989年
電 話:092-575-4851
URL:http://www.kanban-bugyo.com/


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