30日に投票が行なわれる筑紫野市長選は、対立の構図が激変したと言える。昨年末の勢力図では筑紫野市議であった浜武振一氏(45)と田中允氏(63)が現職・平原四郎氏(60)に対して市長選を戦う構図だった。昨年11月15日、福岡市長選で、新人の高島宗一郎氏が現職を破り、初当選を果たした。そのときは「若くて活きのいい市長も魅力的だ」とコメントする有権者もいた。しかし、「対抗馬としてどうしても力不足は否めないだろう」との意見が多く見受けられたように現職、平原氏の優位性は揺るがないと言われていた。
しかし、大きく勢力図が変わった。12月の半ばに差し掛かった頃、噂されていた田中氏から藤田陽三氏(68)へのバトンタッチが行なわれたのだ。自民党福岡県連会長を務めていた藤田氏の出馬で情勢は一転、混沌としだした。現在、平原氏と藤田氏の両陣営とも選挙戦への手応えを感じつつも「(互いの勢力は)拮抗している」と分析している。加えて浜武氏も日本創新党から推薦をうけたことで、既存政党から離れた若年世代の支持獲得をねらう。パワーバランスは不安定な状況だ。果たして、結果はいかに――。
次回からは各選挙事務所での取材を踏まえて報告する。
【道山】
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