読者投稿「独裁とは何なのか？」について、「よくわかってなくてすいません」様からいただいたご意見メールを紹介します。

　「議会の独裁」とありますが、市議会議員は、どういう理由で元市長の政策(選挙時の市民との公約なのでしょうが)を否定していたのでしょうか？　十分に反対する意見を議論できれば、元市長も納得し専決処分をしなかったのでは？
　片山総務相は、名古屋の件で「河村氏はリングから降りて観客と一緒になってリングを批判している。私なら議会解散はせず説得する」と発言されておりますが現状の二元代表制には、議論が出来ない問題があるのでは？　（市長側から市議会議員に質問が出来ないというのをどっかで見ましたが、本当なのでしょうか？）

　各ニュースにおいても、ただ否決されました。という言葉を見るだけで理由は闇のなかにあるような気がしてどうしようもありません。
　結果だけでなく議論の内容も報道してもらいたいものです。（特に選挙時の市民との公約を反対するのであれば、市議会議員の名前と意見を）元市長がどうして専決処分を行なうようになったかを教えて下さい。なぜか各マスコミは、この根幹であろう部分に触れることがありません。（どうしてなんだろう？）
　新市長も「彼がやろうとしていた方向性は間違っていないと思っています。ですが、問題はやり方だった」と発言されていますので同じ過ちをおかすないためにも宜しくお願いします。

【よくわかってなくてすいません】

　貴重なご意見ありがとうございます。
　まず、質問の一部（括弧内）に対する回答ですが、たしかに首長や執行部（幹部職員）から議会に対する質問が行なわれていない議会がほとんどなのは事実です。正確に言うと首長や執行部は、チェック機能を持つ議会の質問に答えるだけです。ただし今、首長から議会への質問を認める『反問権』を認める議会も増えつつあります。竹原氏と議会の対立の件は事情が複雑なため、過去の記事（竹原氏・阿久根市政関連の動画、記事など）を閲覧いただくか、別稿で扱うことがあった際にご参照いただければ幸いです。

　次に、「議論の内容を報道してほしい」とのリクエストですが、今、地方議会において、議事録の公開、インターネットによる中継などを行なう議会（阿久根市議会においても公開されています）は珍しくありません。市民が傍聴することも可能です。もちろん、経緯の省略行為により情報の受け手の印象が変化することがありますから、各マスコミは紙面などの都合で結果のみを伝える際も配慮すべき点があるでしょう。　購読代金（Net-IBニュースは閲覧無料です）を支払っている以上、読者として記事内容にリクエストを出してもよいかもしれませんね。
　ただし、ここで注意してほしいのは、地方議会が"密室会議のような状況"にあるのは市民側にも責任があるということです。「公開されているのに、見ないほうが悪い」という認識が一部の政治家・公務員にあります。有権者一人ひとりが監視の目を光らせることは、政治・行政を良くする手段のひとつです。お互いに頑張りましょう！

【回答者：山下　康太】

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