1月31日、国土交通省九州地方整備局は(株)哲建設(熊本県人吉市)の指名停止を発表した。
処分期間は11年1月31日から4月30日までの3カ月間。
処分理由は、不正施工の隠蔽と粗雑工事のため。
熊本河川国道事務所発注の「国道57号弓削大橋(P9~P10)耐震補強工事」において、橋脚と変位制限装置(地震時において耐震性を発揮する装置)の固定に使用するアンカーボルトの施工に関し、不正があるのではないかとの外部からの通報を受け調査を実施。その結果8本のアンカーボルトにおいて、ナットによる継ぎ足し施工が行なわれていたことが判明した。また、この事実を受け、全ての施工箇所の調査を実施したところ、架台と台座をつなぐアンカーボルト4本の定着長が不足している事実も判明した。
8本のアンカーボルトのナットによる継ぎ足し施工については、元請の監理技術者が、検査2週間程前に下請業者が施工した当該不正施工を把握していたにもかかわらず発注者への報告を行なわず、不正施工を隠蔽した。
また、アンカーボルト4本の定着長が不足していた件については、発注者の調査によって初めて発覚したもので、元請の下請に対する施工管理が不十分だったため発生した。
なお、いずれも粗雑工事として修補請求を行ない、当該の瑕疵(かし)についてはすでに1月13日に修補を完了している。
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