<業務遂行に向けて暫定企業設立>
瓜生氏は「通訳は話者に気持ちをより添わせることが重要」と指摘する。背景に短期留学時代の苦い経験がある。会話のやり取りのなかで言語ではなく価値観の違いで理解できないことが幾度となくあった。ところが、中国企業スタッフとして、文字通り全身をアンテナにして日本企業と交渉するうちに、中国人の考え方が解るようになってきた。「なぜ、いきなりこういう話から入るのか」「なぜ、質問の応え方がそうなるのか」-本当は何が望みなのか落とし所が見えるようになってきたのだ。
語学以上の面白みにとりつかれ、一般企業への就職を決意し、中国ソフト関連企業を選択。地理的メリットの大きい福岡に拠点を構えて事業を開始した。ところが、同社の戦略変更により、東京・本国への意識が向かい福岡を撤退することになった。
やむなく瓜生氏は現在のワールドリンケージ(有)を設立。納品完了するまで暫定的に業務を行なうことにしたのだ。実際に数カ月をかけて業務をやり遂げた。元の教師にもどるはずだった。ところが、空前のチャイナブームが巻き起こるなか瓜生氏のもとにはあらゆる相談が舞い込むようになる。
ワールドリンケージ(有)
代 表:瓜生 奈都子
所在地:福岡市博多区中洲5-3-8-5F
設 立:2005年
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