<勝負はもう決まった>
福岡県知事選の勝負は決まった。80%の確率で蔵内知事が誕生する。自民党推薦を得られたならば、知事当選が身近になってくる。知事選は、県議選や政令都市の市議選と同時に行われる。蔵内陣営の自民党県議たちは必死で票集めに走るであろう。これに農政連、勝ち馬とみれば公明党も支援してくる。この陣形を固めればまず負けない。
谷口氏は「民主党単独推薦でも立つ」と意志表明をしなかったから立候補の資格を失った。官僚としては有能であったのだろうが、器量がなかった。小川氏の場合には麻生代議士が分裂選挙になっても中央突破する覚悟がついた。加えて経済・財界人や民主党を推してきた労組が応援しようと躍起になっているようだ。民主党支援の労組が経済界と一緒になって小川氏を担ぐという奇妙な流れができつつある。労組に逆らえずに民主党が小川氏につく。そうなると一番、物笑いなる、滑稽な泥を被るのは民主党になってくる。
<キングメーカーが名キングになれるかな?>
自民党県議の凄まじい嫉妬力がかっての『キングメーカー』であった蔵内氏を知事というキングのポストに押し上げようとしている。気配りを背景に政治力を蓄えてきた同氏が果たして福岡県の経営を行なっていけるのか? まずは知事になれば必ず反蔵内派の県会議員たちから嫉妬のしっぺ返しを受け、立ち往生することは間違いない。まずは蹴散らすことだ。
ところが口封じ込めにこの連中に撫で撫での飴を紗ぶらせる議会対策の気配りばかりしていたらどうなるかのかな。「蔵内知事!!一体どういう福岡県の経営をなされるのですか?」という批判を一身に受け止めなくてはならない事態になってしまうだろう。また支援してくれた県会議員たちに配慮して利権の分配をやったとする。そうなると「あー、やっぱり蔵内知事は古賀誠先生の一の子分だったのか。福岡県運営を30年遅らせてしまったな」という苦評を浴びる。
筆者の本音としては財界・官僚・代議士というヒエラルキー集団が推す候補者をうち破って知事になる蔵内氏に拍手喝采を送りたい(社会発展のために下剋上は必要だ)。賢明な同氏のことだから「時代錯誤の保守利権政治はしない」と信じたい。だが全国を見廻しても大藩=福岡県を県会議員出身の知事が見事に統治した例が稀有である。何よりも同クラスであった政治家たちの嫉妬は悩ましい。おそらく様々なデマゴギーを流されて足を引っ張られることもあり得る。
ここで緊急提案をする。まずは蔵内県議が「どういう風に福岡県を経営していくのか」の指針を明確にして頂きたい。経営者にとってみれば事業計画書だ。6期県会議員をやってきた実績があるのだから「大県、福岡県づくりのプラン」を認めているはずだ。「麻生知事時代とはこう違う福岡県の再生・繁栄に道」構想を緊急に提示して頂きたいものである。
※記事へのご意見はこちら