民主党 福岡県総支部連合会 代表 野田 国義 衆議院議員
＜第一次産業の振興に尽力＞
かつて全国最年少市長・「八女のクリントン」として全国的に注目を集めた、野田国義氏。現在は、民主党衆議院議員、農林水産委員会という立場から、日本の第一次産業の将来を考えている。
野田議員が民主党総支部長を務める第７区は、大牟田市、柳川市、八女市、筑後市、みやま市、八女郡広川町が含まれる。野田議員が1993年からの４期16年間、市長を務めた八女市は、九州最大の筑後川、清流・矢部川の二つの河川に挟まれた土地を背景に米、麦を中心に様々な園芸作物が収穫される。野田議員も旧八女郡立花町（07年八女市に編入）の農家に生まれ育った。
民主党・農林水産部門会議「果樹・野菜対策ワーキングチーム会議」では座長を務める。11年予算の概算要求には、果樹・お茶農家に対する「未収益期間の支援」を盛り込んだ。
昨年までの制度では、品種転換や茶園の若返りをやろうとしても果樹で５年、お茶で３年の期間、農家の収益が無くなってしまう（未収益期間）という構造的な欠陥があり、品種転換・茶園の若返りが進まなかった。しかし、同ワーキングチームの議論により、改植後の育成費用などとして、「果樹が10アールにつき10万円程度、お茶が10アールにつき８万円程度」という緊急経済対策が創設されることとなったのである。
さらに野田議員は、農家個別所得補償制度において、「問題の本質は財源が示されていないことです。『環境税は第１次産業へ、消費税は社会保障へ』と明言すべきだと思います。しっかりとしたビジョンを示し、財源論を論じて行くことが重要です」と喝破する。
＜距離感をなくすための情報公開＞
11年４月には知事選が行なわれる福岡県。野田議員は、新たなリーダーの出現を待望している。
「九州の中心、東アジアに開かれた都市としてこれからしっかり羽ばたかないといけません。二つの政令指定都市がある一方で、福岡は広い農村地帯も抱えています。また、大牟田市のように炭坑が閉山になり、経済的に厳しい地域もあります。そうした地域は福岡県知事によって左右されます」（野田議員）。
今、「県政が県民を向いていない」とする声が多い。逆に「県民の声が県政に届かない」という声もある。基礎自治体に比べて、県職員と県民の場所が離れていることも原因のひとつだろう。
加えて野田議員は、時代に応じた方向性として、行政における情報公開の重要性を強調する。「いつでも県民が情報をとれる。また県庁も情報を発信することが必要です。その点、福岡県はたいへん遅れています。たとえば政治献金、総務省は国会議員分をインターネットで閲覧できるようにしています。健全度を図る意味でも、情報公開は目安になります。福岡県には、おそらくかなりのムダがあるはずです」（野田議員）。
はたして長期政権後の福岡県庁に改革を起こす新知事は現れるのか。野田議員は「たいへんなパワーとエネルギーが要るだろうと」と述べた。その一方で、「同一知事が４期16年続いた福岡県は一番改革をやっていない県でもあります。その意味では、やりがいがあるのでは？」と、改革派らしいコメントをみせた。
＜プロフィール＞
野田 国義 （のだ くによし）
1958年、旧八女郡立花町の農家に長男として生まれ育ち、日本大学法学部卒業後、代議士秘書を経て、93年に34歳で八女市長に当選。全国最年少市長「八女のクリントン」として話題になる。以降、「改革派・市民派市長」として４期16年勤める。現在、民主党・衆議院議員。2010年11月27日、民主党福岡県総支部連合会代表に就任した。
＜事務所概要＞
所在地：福岡県八女市本町中宮野町2-81
ＴＥＬ：0943-24-4630
ＵＲＬ：http://www.nodakuniyoshi.net/
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