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中洲バトルロワイヤル

超現場主義、軍歌で始まる朝礼~特捜NAKAZU最前線(4)
中洲バトルロワイヤル
2011年2月10日 07:00

MLHグループ「サントノーレ」店の朝礼の様子 18時55分、軍歌『月月火水木金金』が店内に流れる。朝礼5分前の合図だと、MLHグループの土屋社長は説明した。先日、小生は、人材教育に力を入れているという同グループの現場を取材した。MLHグループについてはすでに何度か紹介したが、中洲で4店舗を経営する会社(関連リンク参照)である。事務所を訪れた際に、営業時間外にも関わらず、店の女の子たちの礼儀正しいことに感心した小生は、土屋社長に無理を言って、朝礼に潜入させてもらったというわけである。
 「それではきょうは特別に、長丘さんにお話してもらいます」。店長が間近に迫ったバレンタインの贈り物についての話が終わった後、突然このようにふられた。いつものように客としてではなく、講師として若い女性に話をするとは、想像だにしなかったシチュエーション。姿勢を正して、話を聞く彼女たちにものすごい緊張を覚えた。話の内容は覚えていない。後で聞いた話では、たまたま居合わせた内装業者や酒屋といった外部の人によく"特別ゲスト"をやってもらうという。

 朝礼だけでなく、MLHグループでは人材教育にさまざまな工夫がある。そのひとつが、チューター制度だ。ここでいう「チューター」とは、現場から抜擢するコンパニオンの指導係のこと。「接客姿勢はもちろんですが、営業成績よりも『面倒見がいい』といった性格面を重視して選びます」(土屋社長)。チューターは、接客に関する教育だけではなく、相談事を受けてメンタル面のケアをするといった役割もある。また、会議で現場からの声を届けるといったパイプ役も務める。
チューターによる新人教育(「雪月花」店) 「雪月花」店の水口あさみさんは、半年前にチューターに選ばれた。今は、接客指導だけではなく、従業員で作られるMOC会のイベント企画にも携わる。以前、紹介した史跡めぐりツアーも彼女が企画した。今の新人に共通する問題点を訊ねると「内気な子が多く、社会的な一般マナー、礼儀がなっていないですね」と、指摘する。同グループで行なわれているイベントやゴミ拾いといったボランティア活動は「社会の一員」という自覚を芽生えさせることがねらいのひとつのようだ。

 「月下美人」店の桜さんは、チューターのリーダーを務めている。中洲歴が13年の彼女は、スナックで下積みを始めた。「接客がまずいと、カウンターの下の見えないところで、ママから蹴られることもありました。しかし、店では厳しいけど、プライベートではとにかく優しかった」と、桜さんは回顧する。今、桜さんの教育は「ほめてのばすこと」に重点を置いている。「目的がないから熱意がなく、バイト感覚が多い」という新人コンパニオンたちを親身になって教育し、店のブランド力の向上に多大な貢献をしている。
 閑散期の2月でも、同グループの店で客が途切れることはない。現場主義のスタイルが、接客サービスの質の向上に反映されていることの現れではないだろうか。

【長丘 萬月】

▼関連リンク
MLHグループHP

長丘 萬月(ながおか まんげつ)
1977年、福岡県生まれ。雑誌編集業を経て、2009年フリーライターへ転身。体を張った現場取材を通して、男の遊び文化を研究している。


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