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2011統一地方選挙

約3割の県議が『無投票当選』の可能性~2011福岡県議選
2011統一地方選挙
2011年2月14日 10:56

福岡県議会 4月1日に告示される福岡県議選において、現在、無投票の可能性について言及されているのは18選挙区、全選挙区(46)の39.1%。議員定数では29名となり、全議席(86)の33.7%となる。これらの選挙区では定数を超える候補予定者が名乗りをあげておらず、また、その動きも見られない。このままいけば3割近くの議員が、基本的に4年に1度しか行なわれない選挙を経ずして選出されるということになる。この状況がはたして「正常」と言えるのだろうか―。

 無投票が連続する選挙区・現職議員も少なくはない。前回(2007年4月)に続いて無投票となり得る選挙区(括弧内は定数)は、中間市(1)、行橋市(1)、築上郡・豊前市(1)、前原市・糸島郡(2)、うきは市(1)、大川市・三潴郡(1)※1、小郡市・三井郡(1)、みやま市(1)※2、八女郡(1)となっている。このうち、築上郡・豊前市、前原市・糸島郡、八女郡は4回連続の無投票。一方、山門郡の旧山門、三橋の両町が合併した柳川市(1)は、現職と新人の2名が立候補を予定しており、12年ぶりに選挙戦が行なわれる。

 前回、全7区で選挙が行なわれた福岡市では、今回、博多区(3)、早良区(3)、西区(3)で無投票の可能性あり。同じ政令指定都市で、すでに全区で選挙戦が行なわれる見通しの北九州市とは対照的な状況である。
博多区では自民党県連会長も務めたベテラン県議が引退。支持者には後継を望む声が強く、一応のところ予断を許さない状況ではある。ほかの無風選挙区でも候補者擁立を模索する動きが無きにしもあらず。しかし、4月1日の告示まで残り46日を切った今、新たな立候補予定者が"遅れ"を取り戻すのは、よほどの知名度でもない限り困難を極める。

 この状況の背景にはさまざまな要因が考えられるが、そのひとつに「県政に対する県民の関心の低さ」もあるだろう。県議会は、県民500万の雄県とは思えないほどに一般傍聴者の数が少ない。一方で昨年は、県議会における政務調査費の不適正使用の問題が、連日メディアを賑わすこともあった。しかし約4割の選挙区は、この現状に異を唱える候補者が出てこないということだ。「もはや県議会に期待していない」。県議会の存在感が低くなっていることの表れではないだろうか―。
それでも対立候補が出ないことを、あえて"民意"と言うべきか。しかしながら選挙は、候補者の問題提起や政策の比較を通して、有権者一人ひとりが公の将来について考える貴重な機会である。「無投票」が意味するものを真剣に考えなければならない。

【山下 康太】

※1 大川市・三潴郡選挙区は、前回、大川市選挙区と三潴郡選挙区に分かれていたが合区して定数1になった。立候補予定の現職は前回、大川市選挙区で無投票当選。

※2 立候補予定の現職は前回、山門郡選挙区で無投票当選。

2011福岡県議選・無投票の可能性が高い選挙区


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