「民主党福岡県連のお粗末、労組に服従、政敵に追随」
~選挙干渉!麻生知事(下)
民主党福岡県連は12日、任期満了に伴う4月の福岡県知事選について候補者選考委員会を開き、同党へ推薦願いを提出していた元内閣広報官・小川洋氏の支援を決めた。結論から言えば、政党としての矜持を失ったということだ。
<労組の言いなり>
政党は、自らの政治判断で物事を決し、支持団体の理解を得ながら政治活動や選挙戦を展開するのが筋である。支持団体は従の関係でなければならない。民主党の支持母体は、労働組合「連合」である。しかし、民主党福岡県連は連合福岡の言いなり。連合の指示で動いているに過ぎない。昨年11月の福岡市長選挙、そして今回の県知事選挙でも、連合会長の高島氏など一部の幹部が先行して候補者を決め、民主県連に追認を迫っている。労働組合の組織力に怯え、唯々諾々と方針を決めるようでは民主党に国民政党としての資格はない。常に労組のために動いているということで、有権者の利益は二の次三の次ということだろう。
12日の民主県連の会議では、小川氏支援に真っ向から反対した議員は、たった一人だったという。自身の選挙のためなら、「県民のため」という意識は消え去ってしまうらしい。
その証拠に、民主県連の大半が、小川氏本人と会ったこともなければ、政策を確認したわけでもない。これまで推薦願いを出していた大学教授2人とは、国会議員団も、県議団も、面接したうえで選考会議に諮ってきた。しかし、連合福岡が推す小川氏だけは、面接抜きで支援を決定したことになる。何をか言わんやだ。民主単独推薦でも戦うと表明していた大学教授はどう始末したのだろう?
労働組合の言いなりで、政治主導を放棄した政党など、支持率が上がるはずがない。「民」が「主」ではなく、「組合」が「主」であるなら、「民主」の党名を変更することを勧めたい。その方がよほど分かりやすい。
同党議員は自嘲気味に「連合が小川と言うんだから仕方がない。単独で戦っても勝てないよ」と語った。
<政敵に追随>
麻生太郎氏は、民主党が総理の座から引きずりおろしたのではなかったか。さらに、麻生渡知事には4年前の知事選で対立候補をぶつけたのではなかったか。その二人が擁立を強行した小川氏の支援を決めることに自己矛盾を感じないのであれば、民主党は政党としての資格はないと言わざるを得ない。有権者になんと説明するのだろう。
本県における麻生太郎氏の権力を増大させ、麻生知事の「院政」を認めることがどれだけ県政改革を遅らせることにつながるか、考えもしなかったのだろう。筋の通らぬ政治は、いずれ有権者の手痛いしっぺ返しをくらうことになる。マニフェスト詐欺でうんざりしていたが、民主党はもはや政党の体をなしていない。
民主党県連所属の議員らからは、一様に「仕方がない・・・」という声が聞こえた。
―なぜ連合の言いなりなのか?
「選挙で世話になる以上、連合に配慮しなければ(選挙は)戦えない。国会議員も県議も腰が折れてしまった」。
―麻生太郎、麻生渡は政敵ではないか。なぜその二人に追随する?民主党は「恥」という言葉を知らないのか?
「・・・・・」。
この質問に、答えは返ってこなかった。
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