西日本最大規模の日本語学校を展開する西日本国際教育学院が去年11月、姉妹校提携する中国・遼寧省瀋陽市の「瀋陽私立科汇高級中学校」で開催した「西日本国際教育学院杯 日本語スピーチ大会」。週8時間にも及ぶ日本語漬けの生活を送る中国の高校生たちが、流ちょうな日本語でスピーチを行なったが、言葉づかいもさることながら、内容も秀逸なものばかりだ。スピーチの内容から垣間見える、彼らが抱いている独特の「日本観」とは―。
私の日本の勉強はもう1年になりました。初めはアニメが好きだから、日本語を学びましたが、1年間日本語を勉強しているうちに、なんだか日本についてもだんだん興味を持つようになりました。
この前、私は先生から桜についておもしろい話を聞きました。桜はぱっと咲いて、満開のままぱっと散る。つまり桜の花はきれいに生まれてきれいな姿で死んでいくわけです。日本人の桜が好きな理由もそれだと思います。日本人は桜のような人生を過ごしたいのでしょう。桜のことを考えると、何だか日本人が多少分かるような気がします。そして、日本人に対する偏見も薄くなりました。
一方、パンダは中国を代表するシンボルです。パンダは「熊」の一種ですが、肉なんか食べない、とてもやさしい動物です。そして、姿も超カワイイです。
日本の上野動物園に桜もあるし、パンダもいると聞きました。桜とパンダは一緒になって、中国人と日本人に楽しみと幸せを持たせています。なのに、何で私たち人間は仲良くならないのでしょうか。桜とパンダが私たちにくれたのは、ただ感動と笑いだけでしょうか。
私は中国人と日本人が桜とパンダのように、平和に共存しながら幸せになることを心から望んでいます。日本語を勉強している私にとって、中日友好のために何かささやかなことでもしなければと思います。そのため私はこれからもっともっと一生懸命に日本語を勉強して、立派な日本語の人材になりたいです。
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