<中断した工事は再開へ>
前項で同社とイチケンとの工事代金を巡る裁判内容をレポートした。これまでの一連の流れを見れば、工事代金の支払い不履行の発生が原因で工事が中断したという因果関係である。しかし、事態は大きく変わった。中断していた工事が再開されていたのだ。
11年2月8日撮影の写真が物語るように箱崎の物件は完成間近のようだ。昨年、かかる工事が中断した時点では、まだ足場が組まれていたなど、その様子は一変している。
そうすると、同社はイチケンから請求されている2億円強の工事代金を支払ったのか、という疑問が生じる。取材に対して同社専務取締役の西田氏は「解決に向けて話し合っていますので、問題ありません。もうすぐ完成しますし」と回答した。ただし、「支払いをしたのか?」という問いについては、明確に回答をしなかった。
他方、工事代金を請求しているイチケンは、かかる事案の担当部署である本社総務部の回答として「裁判案件ですので、個別にお答えすることはできません」。との回答であった。
ことの真相を把握するにはもう少し時間がかかりそうであるが、いずれにせよ何らかの解決策が講じられたため、工事が再開されたと考えれば合点がいく。
急激な成長を遂げてきた同社には、それぞれの戦略があったはずである。上述したような2つのできごとは、新しい時代を生きていくうえで同社に与えられた大きな試練なのかもしれない。次なる発展のため、この事態を乗り越えようとする同社の動向には注目である。
【新田 祐介】
コンダクト(株)
代 表:和田 克之
所在地:北九州市小倉北区浅野2-17-38
設 立:1994年11月
資本金:4億6,713万円
業 種:不動産売買、賃貸、仲介、投資ほか
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