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福岡への提言

住まいに不可欠な塗装・防水材料を取り扱う専門商社～（株）エフ・ティ・エス・福澤社長

福岡への提言

2011年2月18日 13:00

（株）エフ・ティ・エス　代表取締役社長　福澤　裕士

＜スピーディな物流などの細やかなサービスが顧客から高評価＞

空港通りに近い場所にある本社社屋　防水材やシーリング材、外装材、一般建築用塗料...など、塗料・防水材料の卸販売を業務としている「株式会社エフ・ティ・エス」。そのきめ細やかなサービスがユーザーから高い評価を得て、堅調な業績を収めている。
　たとえば、施工店や販売店への迅速なデリバリーシステムは、創立時から充実させてきたサービス。顧客が要望する時間帯に商品を届けるため、福岡本社の場合、運送会社とチャーター契約し、数台のトラックが朝７時から稼働させている。土曜日はもちろん緊急時には日曜日にも配送できるよう対応させている。
　また防水関係の機械を無償で貸し出すサービスも好評。機械の使用頻度が低い顧客にとっては、高価な機械の購入には躊躇するであろうが、機械を無料で借りられるとなると嬉しいはず。このレンタルサービスは本社だけでなく宮崎支店や鹿児島支店でも行っており、稼働率も高いという。
　そんな顧客本位のサービスに加え、同社が最近力を入れているのが「環境」と「省エネ」をキーワードにした商材販売。各メーカーから、遮熱カラー舗装材や住空間の騒音を解消する商材、屋上緑化システム、改質アスファルトによる機械固定式絶縁工法といった、環境の負荷を軽減する商材や工法が続々発売されており、同社ではこれらの販売を強化する。たとえば屋根用遮熱塗料を使用することで建物の光熱費を抑制するというメリットなども紹介し、環境保全に意識の高いユーザーに積極的にアプローチしていく。

＜『商は信なり！』の理念を継承し若き社長のもとで次代の企業像を創造＞

　（株）エフ・ティ・エスは2000年、創業者・福澤利弘氏が、地場の老舗総合商社から独立して作った会社。顧客本位の営業スタイルを武器に成長してきた会社だったが、2010年７月、58歳という若さで利弘氏が亡くなってしまう。その後を継いだのが次男の裕士氏。新社長である裕士氏は「先代が残した『商は信なり！』という社是の通り、お客さまの身近なところで仕事をさせていただくことは変わりません」と話しており、現在の事業方針から大きく転換することはないようだ。加えて32歳の社長が率いるということもあり、年輩から若い社員まで広く意見を吸収し、風通しのいい会社にしていきたいと話す。
　また、現在の本社（福岡）・宮崎・鹿児島の３拠点を強化する一方で、九州圏内の営業をさらに充実させ、販売網を広げ、域内の基盤を今まで以上に強固にしていきたいと意気込む。
　「父である先代は、商社の社員時代から約40年間、建築汎用資材の販売に関わってきました。先代からお世話になっているお客さまの数は非常に多く、私が社長に就任した時、皆さまから本当に温かいお言葉をかけていただきました。改めて弊社はお客さまに支えられているのだと実感しましたね。これまで支えてくださったお客さまへの恩返しと、業界の発展に貢献していくことが私の使命。その上で自分自身のカラーを打ち出せればと考えています」と、新社長・裕士氏は気持ちを新たにしている。

＜プロフィール＞
福澤　裕士（ふくざわ　ゆうじ）
1978年４月、宮崎県出身。大学卒業後、2001年、（株）エフ・ティ・エス入社。宮崎支店で営業を担当後、2010年７月、父・福澤利弘氏の死を受け、代表取締役に就任。中学から続けているラグビーは、今でも社会人チームに所属して楽しんでいる。