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「市議会解散」その時、阿久根は?(前)~『義憤』
自立する地域社会
2011年2月21日 07:00

市議会解散を喜ぶ阿久根市民 20日、阿久根市議会の解散の是非を問う住民投票で、賛成7,321票、反対5,914票と、1,407票の差で賛成が上回り、同市議会は解散。市議16名が失職となった。投票者数1万3,295人、投票率は67.72%。

 同日、竹原信一前市長の親族が経営する会社の事務所には、市議会解散に賛同する数十名の市民がつめかけた。第2回の開票速報が出た21時30分過ぎ、開票の様子を見てきた仙波敏郎前副市長が駆けつけた。仙波氏と前後して、開票所からも電話で賛成票が明らかに上回っているとの報告がもたらされた。開票結果が出たのは22時頃。集まった市民からは安堵の笑みがこぼれた。

 結果が出た後、「阿久根市議会リコール実行委員会」の委員長・石澤正彰前市議は、集まった市民に「本当にみなさんのおかげです。明日から(市議候補予定者の)それぞれの戦いが始まります。将来的に良くなると信じて、また力を貸して下さい」とあいさつした。
 石澤氏は記者会見で「市議会がおかしいと思ったところから出発した」と振り返った。大阪から故郷・阿久根に戻り、お好み焼き屋を営んでいた石澤氏を政治の道へと突き動かしたのは、市民として感じた阿久根市政への『義憤』だった。
 市議になる前、石澤氏は、市議会の政務調査費と所管事務調査に問題意識を持ち、署名を集め陳情を行なった。対する市議会は、本会議場に石澤氏を呼び出し、市民7、8名が傍聴するなかで説き伏せるという"公開裁判"を行なった。また、その際にテレビの取材を受け、それが放送されるや店には客がパッタリと来なくなったという。その後、竹原氏の志に賛同し「(議員報酬は)日当制でいいから」と自らが市議になることを選択した。
 そして今、竹原氏の活動を通じて『義憤』を感じ、自ら行動する市民が増えた。人海戦術を要するリコール署名活動が成功したのも、多くの賛同者がいたからに他ならない。「人目を気にせず、(市議会解散を訴える街宣車に)手を振る市民が増えてきた」(石澤氏)。1月31日の告示後20日間の活動のなかで確実な手応えを感じていたと語った。

石澤正彰氏 「阿久根市民のお役に立てる議会を目指したい」と話す石澤氏を含む竹原氏支持の前市議4名と市民の戦いはひとつの山を越えたと言える。しかし、NET-IBの取材に対し、石澤氏は「本当の戦いはこれから」と険しい表情を浮かべた。これまでの苦難が、今後の戦いが決して楽観視できるものではないことを予感させるのだろう。そして目標は、今回失職した4名と新たに名乗り出る5名以上の市議候補とともに、竹原派と反竹原派が半々という民意のバランスに沿った議席数を獲得することだという。

【山下 康太】


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