住民投票で阿久根市議会が解散となった結果を受け、前市長・竹原信一氏と失職した市議の山田勝氏、石澤正彰氏は、記者会見で所感を述べた。その後、三人は、報道陣からの質問を受けた。そのやり取りは以下のようなものであった。
(以下、敬称略。括弧内は記者による補足)
―投票率が、竹原前市長の解職の是非を問う住民投票より低かったことについては?
石澤 あまり考えていません。天気も悪かった。回数を重ねているから、だんだん市民もあきてくる。それは仕方がありません。
―今回の票差についてはどうお考えですか?
石澤 結構、危機感を持っていました。もう少し差が開かないのではないかと。本当に1,407票ですか・・・、阿久根市民の良識が勝っていたと考えます。
―市民が、議会のあり方に「NO」を突きつけた一番の原因は?
竹原 当たり前でしょ。突きつけたというか「ダマされた人が減った」ということです。それでもたくさんダマされたまんまの人がいるということです。
あなた方が表現する「NOを突きつけた」とかさ、そんな妙な表現をしなくていい。その差があっただけのことを、数に色をつけるような報道はおかしいのでは? 客観報道をやってください。「NOを突きつけた」というおかしなことを言っちゃダメですよ。(記者「ダマされていた人が減ったと?」)そうですよ。ただそれだけの話です。
―次の市議選への対応は?
石澤 市議選になれば、私たち、これまでの議員4名。候補者が最終的に何名になるかは分かりませんが、それぞれの戦いになると思います。でも、竹原前市長が阿久根市の改革を唱えて、それを継承できる議員として、ご賛同いただく人に出ていただきたい。
私は私で、一生懸命頑張りたい。
―過半数を目指すということですか?
石澤 結果はあくまでも投票が終わって開票をしなければ分かりませんけど。大きなことは言えませんよね。先ほど、竹原前市長が(言うとおり)8,500人の市民はだまされているわけですから。
竹原 「竹原改革」とわざわざ名前を付ける必要はなくて、市民の税金を市民のためにつかうのは当たり前のことなんですよね。それを「ナントカ改革」とか名前を付ける必要はないわけですよ。係として、正直に仕事をすれば、そうなるんですよ。当たり前のことですよ、これ。作業員ですよ。なんか、えらいことをしている風な、変わったことをしている風な、そんな言い方する必要はないですよ。仕事をできる人間があそこに座れば、やることは一緒、一緒なんですよ。それを妙な表現するから対立の構図が見えるわけですよ。
まともな選挙で選ばれた仕事のできる人が市長になるというのは珍しいでしょ。選挙で選ばれた人が仕事できないから、職員、公務員が、やりたいことをやりたいようにやる。その結果、事業仕分けしなきゃいけないような、ムダな事業がどんどんできてくる。それを直すのを「ナントカ改革」とかね。事業仕分けをする人がえらい人みたいな劇場をつくっていく。お粗末な者同士のところで、あっちふったり、こっちふったりしない、そのほうがいいんじゃないですか。どっから見ても、そんなくだらんレベルでしか行政がやれていないのはなぜか? 程度が低すぎるんですよ。そして、それをまたのっとる役人組織があるということを皆さんちゃんとやらんといかんでしょ。
【山下 康太】
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