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次世代型のベンチャー企業が賃貸市場の活性化を促進する～（株）インベスターズ・古木代表

福岡への提言

2011年2月24日 13:00

（株）インベスターズ　代表取締役　古木　大咲

＜デザインアパートメントで空室率２％のアパート経営＞

　2010年10月、次世代型の不動産ビジネスとして注目される「株式会社インベスターズ」（福岡市博多区）が、名古屋、東京、千葉、大阪に続いて、埼玉に営業拠点を開設した。05年の創業以来、賃貸アパートの販売・管理で、これまでに約250棟（2,000戸）を供給してきた同社は、空室率２％という驚異的なアパート経営を実現している。
　09年度の福岡市における共同住宅ランキングでも、全体が大きく現象する中で同社は建築主部門、設計者部門において、２位以下を大きく引き離し３年連続の１位を達成した。
魅力のあるデザイン力が高い信頼を得る理由　この原動力となるのが、代表の古木社長が考え出した「賃貸アパートの新しい経営スタイル」にある。従来は「自己資金がなくても、オーナーになれば、誰でも安定収入が得られる」という点が前面に出て、投資に伴うリスクの説明が二の次にされていた。ところが、同社は「自己資金を多くして借り入れを少なくすれば、リスクは低く抑えられ早く資産を手にすることができる」という"正論"を打ち出し、この不動産オーナー側に立った運用提案が広く支持されている。
　古木社長自身、不動産会社で管理業務に携わった経験から「賃貸アパートはお洒落な物件でないと入居者は集まらない」として、「デザインアパートメント」に限定した供給がアパート経営による安定収入を実現させ、不動産オーナーから一層の信頼を集めている。

＜次世代型ビジネスモデルで賃貸アパート市場を活性化＞

　市況低迷のなかで成長を続ける株式会社インベスターズは、その独自の販売手法が飛躍の真髄のようだ。古木社長は営業マン個人の能力だけに依存せず、組織として営業プロセスを進捗させていくことを重視している。10年12月期は第３四半期を終えた時点で、すでに年間売上計画26億円の達成を見込んでおり、前年比30％の増収を見通す同社の営業力は、まさしく次世代型のビジネスモデルと呼べる。
　現在、同社はインターネットを経由した資料請求が毎月400件ほどあるという。これは、アパート経営に関心のある全国のオーナーが、比較検討するために問い合わせてくるものだが、強い商品力を有する同社にとっては有望な見込み客の情報となる。従来型の不動産会社では、この見込み客の獲得までに莫大な人件費と広告を使って営業活動を行なっているが、そこにインターネット活用を介在させることで、より効率的な営業フローを構築している。
　インベスターズの平均年齢は30才。若い社員が多く、社内は活気に溢れ、毎日、出社するだけで元気になれるような会社だ。また、同業種の多くは残業が多いなかで、残業せずに早く帰社するワークスタイルを心がける同社は、「自分たちの人生のなかで、多くの時間を過ごす仕事だからこそ楽しく仕事をしたい」という考えを実践している。「最終的には日本一管理戸数の多い不動産会社になるのが目標です。でもまずは『お客さんが喜ぶ仕事をしよう』とスマートに言える会社にしたい」と、その斬新な経営観を語る古木社長は、まさに次世代を担うビジネスパーソンといえる。

＜プロフィール＞
古木　大咲（ふるき　だいさく）
1979年９月生まれ、鹿児島出身。不動産管理会社で管理のノウハウを学び、独立。2006年、「（株）インベスターズ」を設立。入居者に対する徹底したマーケティングを繰り返すことで、本当に入居者が求める賃貸物件を分析している。