社会福祉法人 花筏会 理事長
ライオンズクラブ国際協会 「３３７―A地区」第2副地区ガバナー 松井 和子
＜九州初、全国で史上３番目の女性ガバナー＞
2010年７月、世界最大の社会奉仕団体「ライオンズクラブ国際協会」の支部組織「337-A地区」（福岡県全域・壱岐・対馬）の第２副地区ガバナーに就任いたしました。実は女性の地区ガバナーは九州初、全国でも史上３番目だそうです。
私自身ライオネスに在籍し、ライオンズに20年在籍していますが、この50年を振り返っても、女性会員はガバナー選の場に上がったことすらありませんでした。しかし世界では750人のガバナーのうち女性が163人と２割以上。日本でも毎年ひとりぐらいはいてもいいのに、とてもさみしい状況です。今回の選挙は、ライオンズを再認識する貴重な機会になったと思います。良い悪いは別にして、政治も変わる時代です。ライオンズも一度は変わってみないと、そういう時代に来ていると、皆さんも感じているはずです。ある意味で形骸化したと言われるライオンズのあり方を見直されたのではないでしょうか。
またこれまではガバナーが無投票で選ばれていたことも多かったと思いますが、今回のように各会員が投票する選挙を経ることで、活動への協力の仕方も違ってくると思うのです。どの人が、どんなことをしようとしているのか、全体に伝えることができますから。
選挙中は県内のクラブを回り、勉強になったことも数多くありましたが、なかには「情報公開をしっかりしてほしい」という声も少なくありませんでした。今後は情報の透明化を図りながら開かれたキャビネットを目指すべく、決意を新たにしています。
＜会員増強の前に組織のあり方を問い直す＞
ライオンズクラブ（以下、LC）内では近年、会員増強の必要性が強く叫ばれています。しかし、入ってくれれば誰でもいいというわけではありません。やはり一番の方針である「奉仕の心」をしっかり持った人に、そして今後のライオンズを支える意欲ある若い人たちにも、より多く入ってもらう必要があるでしょう。それにはこれまでの古い体質から抜け出し、若い人たちにとっても参加しがいのある、魅力のあるところにしていく必要があると強く思っています。
そのためにもLCの皆さんで、もう一度、「ライオンズとは何か」について整理してもらいたいのです。何のために入ったのか。商売の宣伝や飲み会のためではありません。楽しい交流も大事ですが、やはり基本理念である"We Serve"（私たちは奉仕する）の精神を忘れてはいけません。そして私たちは、国際ライオンズクラブの一員です。世界のなかのひとつの組織として、世界が目指すところに協力しながら、地域でもできることをするのが基本的スタンスのはずです。自分の周辺だけで好き勝手なことだけやって自己満足しているわけにはいきません。地域から求められることに応えながら、若い世代を育てるという目標を、今一度、皆さんと一緒に再確認したいと思います。誇りあるライオンズであるために。
また福岡では、2012年11月にLCの国際イベント「アジアフォーラム」が開催されます。私はその頃、「337―A地区」のガバナーに就任しており、この機会を「アジアの玄関口」と呼ばれる福岡の"都市力"が再認識される場にしたいと考えています。華美にする必要はないですが、会員全員の力を借りて実のあるイベントにし、そのことがさらなる結束につながるよう、全力で取り組む所存です。
＜プロフィール＞
松井 和子 （まつい かずこ）
1989年、「福岡桜LC」入会。2000年、「福岡花LC」初代会長に就任。特別養護老人ホーム「さくら園」施設長、「医療法人医仁会・大島眼科病院」の副理事長を務める。また、「九州の女」ネットワークの代表も務めるほか、長年にわたり劇作や演出を手掛けている。
＜法人概要＞
社会福祉法人 花筏会
代表者：松井 和子
所在地：福岡市博多区古門戸町4-23
設 置：1990年12月18日（認可日）
ＴＥＬ：092-262-5700
※本稿は以下の書籍に掲載されています。
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