26日、公益財団法人オイスカの西日本研修センター(福岡市早良区)で、平成22年度 海外研修生修了式が開かれた。今回1年間の研修を終えたのは、アジアを中心に世界11カ国から日本へ来た16名。
1961年に設立されたオイスカは、「すべての人々がさまざまな違いを乗り越えて共存し、地球上のあらゆる生命の基盤を守り育てようとする世界」を目指し、26の国と地域に組織を持つ国際NGO。現在は、人材育成、農村開発、環境保全、普及啓発などの4つの活動を中心に行なっている。日本に研修生を受け入れる国内研修は、農業や工業などの技術面の指導だけではなく、規律ある日常生活のもと、日本の言語や習慣、文化などを学ぶ内容となっている。
修了生代表であいさつを行なったチベットのテンジン・ノルブ(Tenjin Norbu)さんは、「日本ではどこへ行く時も心配しなくていい。リラックスできて生活できること、それは本当に素晴らしい」「私はインドで生まれ、チベットに行ったことがない。チベットの文化・歴史がなくなるのではないかと思うと胸が痛い」「帰ってから勉強したことをみんなに教えて、世界が良くなるために頑張らないといけない」と語り、会場に集まった支援者などから盛大な拍手を浴びた。
修了式後の懇親会では、研修生による日本語での演劇、歌の披露などが行なわれ、日本への理解を深めてもらうといった国際交流としての成果もうかがえた。
【山下 康太】
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