（株）新日本エナジー 代表取締役社長 松尾 洋臣
16世紀、イギリスで産業革命が起こりました。製造機械の登場により、格段に生産効率が向上し、街に工業製品があふれるようになったといいます。以後、製造技術は革新に次ぐ革新を経て、石炭から石油へのエネルギー革命が起こりました。製造技術は一気に飛躍し、便利な物があふれる世の中になりました。20世紀はひとつのピークで、まさに大量生産、大量消費の時代と言っても過言ではないと思います。
そのため地球は持続可能な環境を維持できなくなってきていると言われております。人為的な活動により空気や大地が汚されてしまい、公害や地球の温暖化などが引き起こされてしまっています。"物ありき"という考え方から脱して、21世紀は"環境ありき"へと進んでいくと考えられるようになりました。
そのなかで、私はオール電化製品の普及や太陽光発電、ガスを使ったエネルギー活用であるエネファーム事業の普及を通じて、子や孫の世代までずっと継続できる環境づくりに貢献したいと思っております。
数億年かけてつくられた石油は、使い勝手がとてもよい反面、せっかく固定化された二酸化炭素を空気中に放出してしまうというデメリットがあります。その二酸化炭素が大気に層を形成し、温暖化の一因を担っているとも言われています。もし、これが本当だとしたら、石油エネルギーを使えば使うほど自らの首を絞めていることになりかねません。
けれども、ただ環境をよくするために縄文時代の生活に戻りましょうというのは、あまりにも文化的ではありません。せっかくよりよい社会を目指して今まで努力してきたことを一気に捨て去ることなどできませんし、何より、それは誰も望んでいないと思います。そこで重要になるのは、利便性を確保しながら環境負荷を下げる取り組みになります。
今日では石油などの天然化石燃料以外に太陽光をはじめとする新たなエネルギー技術があります。また、効率的にエネルギーを使用する方法も提案されています。それらを駆使することで、地球環境は継続可能なものになると私は思います。
福岡は九州の窓口です。福岡が率先して新たな取り組みを行なっていくことで、九州全体へと広げることができるような能力を秘めています。ですから、福岡が新エネルギーを積極的に活用するような都市になってくれれば、他都市にも影響を与えることができると思います。そうなることで経済も活性化することができるのではないかと思います。
民間では屋上に太陽光発電パネルを設置するマンションが登場してきています。初期投資が少しだけ高くなりますが、後々まで電気代が安くなるなどのメリットが得られ、建物の付加価値を上げることができるのです。少しずつですが、このような案件が増えてきております。環境意識の高まりというのは、確実にあるのですが、まだまだ市場での充分な認識を得るまでは至っていません。行政が積極的に環境のための技術を導入し、市民への意識浸透の手助けをしていただきたいと思っております。たとえば公用車をすべて電気自動車に切り替えたり、市役所の屋上に太陽光発電パネルを設置したりするなど、多くの方法があると思います。行政が情報を発信し、民間が続く構図ができあがれば、福岡は環境都市として世界に誇れる街になるのではないでしょうか。
＜プロフィール＞
松尾 洋臣 （まつお ひろおみ）
1961年４月２日生まれ。B型。大手ハウスメーカー勤務を経て独立。バスケットボールのコーチをボランティアで行なうなど、青少年の教育にも熱心に取り組む。尊敬する人物は上杉謙信。
＜会社概要＞
（株）新日本エナジー
代表者：松尾 洋臣
所在地：福岡市博多区博多駅南2-3-12
設 立：2006年２月
資本金：620万円
ＴＥＬ：092-433-8662
ＵＲＬ：http://www.shinnihon-energy.jp/
※本稿は以下の書籍に掲載されています。
このたび、弊社では「愛する福岡へ 201人の提言」を発刊いたしました。内容は、政治、経済、学界の有識者および福岡・九州で活躍する企業経営者が、それぞれの立場から福岡の未来に対する提言集となっております。本著には、以下でご説明するさまざまな活用法がございます。
活用法その１ 「企業経営の良き参考書」
各界を代表する有名経営者の提言は、これから起業される方をはじめ、現在、経営に携わっている方への良きアドバイスとなるでしょう。経営戦略・人材育成・CSR（企業の社会的責任）など、内容は多岐に渡っており、さまざまな場面でお役に立つはずです。
活用法その２「営業先を知るための予習書」
福岡を中心に各企業の代表がずらりと掲載されている本著は、各経営者の考え方や社歴を知るための予習書として営業ツールに最適です。
活用法その３「福岡の未来が分かる予言書」
「予言書」とは言いすぎかもしれませんが、福岡・九州の発展のために、国会議員、自治体首長、地方議員の方々からいただいた提言も掲載されています。また、深い見識を持つ各業界のトップ・リーダーたちも、福岡のまちづくりに対するアドバイスを行なっています。
活用法その４「就職活動の参考書」
これから社会へ飛び立とうという若者へ。就職後のミスマッチをなくすためにも企業の考え方の違いを知ることは重要です。就職を希望している会社の事前予習にも活用できる本著は、就職活動においても役に立つはずでしょう。
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