<権力の犬「経済界」のお粗末>
引責の形で引退表明した麻生知事が権力に固執する姿も見苦しいが、「地方の時代」に中央官僚頼みをはばからない経済界もお粗末だ。小川氏擁立になりふり構わぬ麻生知事には「晩節を汚す」という言葉を贈りたいが、同時に、小川氏擁立にむけてはしゃぐ松尾九電会長らには、県民を愚弄するなと言っておきたい。
11日に発足予定の小川氏の支援組織「福岡の未来をつくる会」(仮称)は、九州電力の松尾新吾会長(九州経済連合会会長)が音頭取りだ。「つくる会」の代表も同氏が務めるのだという。九電といえば小川氏の出身官庁・経済産業省と密接な関係にあることは言うまでもない。付け加えておくが、電力会社はその性格上、選挙に直接的に関係することはできない。もちろん、九経連が組織として小川氏支援を決めているわけではなく、松尾氏は個人の立場で動いているに過ぎない。「つくる会」の立ち上げで中核をなすのは、九電を盟主とする「七社会」。九州電力、福岡銀行、西日本シティ銀行、西日本鉄道、西部ガス、九電工、JR九州の7社で構成されているが、企業エゴのかたまりのごとき各社が「県民党」を標榜すること自体、滑稽でしかない。
ある地場企業の社長は次のように話す。「経済産業省と許認可で結びついた企業が中心になって小川氏の支援で騒いでいるだけ。時代は変わっており、いつまでも『七社会』が偉そうにするのはおかしい。福岡市長選挙では、経済界が市民の思いを汲み取れず、現職を推薦して大恥をかいた。九電工や親会社の九電は何の総括もしていないだろう。引退する知事の院政に協力して、なにか得をする人たちが強引に「経済界」を標榜しているだけ。福岡経済を支えている大多数の中小企業は、政治ごっこには無縁で懸命に会社を支えてがんばっている。今騒いでいるのは、自分たちだけが「経済界」と思い込んでいる権力バカだ」。
権力亡者が知事の座を巡って争いを繰り広げる姿に、多くの県民が辟易していることを忘れないでいただきたい。いい加減に身を引きなさい!!麻生渡さん!!
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