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畜産王国を襲う鳥インフルエンザ(3)~養鶏はまちの基幹産業
特別取材
2011年2月 1日 08:30

 「昨年末、日本電気が工場を閉鎖してから1年が経つ。養鶏は出水の基幹産業だから早く鎮静化してほしい」と語るのは出水市内の畜産関係者だ。日本電気とはNEC液晶テクノロジー鹿児島工場のことを指す。2009年12月に同社の秋田工場に統合されるために閉鎖となった。また同年3月にはパイオニア プラズマ ディスプレイ鹿児島工場が経営難を理由に閉鎖した。大企業の工場が次々と撤退し、街の基幹産業は養鶏業となり、その大半を養鶏鶏肉加工のマルイ農協が担っている。ゆえに市民がマルイ農協にかけている期待は大きい。
 だが「このような状況なので取材は差し控えて頂きたい」(マルイ農協広報担当者)と、現場はピリピリムードが漂っている。工場や養鶏場には石灰がまかれ、入出制限がなされている。渡来地近くの食肉工場でも、駐車場一面にまるで雪が降ったように石灰がまかれていた。

渡来地に近い鶏肉加工場

石灰がまかれた駐車場

 鳥インフルエンザはいつ発生するかわからない伝染病である。今回は法令上での問題も発生した。普段から工場の入口などで消毒液に浸かり、入退場するなどの対策を講じていても感染するのである。それゆえにいち早く鎮静化を願いたいものだ。

(つづく)

【矢野 寛之】

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※記者は取材後、スーツはクリーニングに出し、靴と自動車の足場のマットは廃棄処分しました。


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