21日、４月に行なわれる福岡県知事選への立候補を表明している元内閣広報官・小川洋氏陣営が掲示している看板などで、公職選挙法（以下、公選法）に違反する状態であることが分かった。県選管によれば該当条文は第143条になるとしている。

　違反は４点。まず、ひと際目につく、小川氏の支援団体で政治団体の届出をしている「福岡県の未来をつくる会」の看板である。公選法に規定された縦150cm、横40cm以内という規定をはるかにオーバーしている。上に並べられた小川氏の後援会事務所の看板（写真１）と見比べれば一目瞭然である。
　実は、この後援会事務所の看板も違法。現在、小川洋氏の後援会は、政治団体として県選管への届出がされていない。そもそも「おがわ洋後援会事務所」の看板（写真２）を掲示することができないのである。これが２点目。

　さらに同看板には、福岡県選挙管理委員会（以下、県選管）から発行された黄色の証標が貼ってある。県選管によると、同証標は「福岡県の未来をつくる会」に対して発行されたもので、届出上は存在しない「おがわ洋後援会」には写真３の商標を使用することができない。これが３点目。
　４点目は、小川洋氏の事務所の入り口に立てかけられた「小川洋 連絡所」と書かれた看板（写真４）。言うまでもなく、１点目の違反と同様に規定をサイズオーバーしている。
　公選法第143条に違反した場合、「２年以下の禁錮または50万円以下の罰金に処する」との罰則が定められている（同法第243条）。決して軽微な違反ではない。

　福岡県のリーダーを目指す陣営が、堂々と法律違反を犯している。選挙に伴う看板の規定などは、公選法に明記されており、知らずにやっているとなれば、お粗末極まりない。戦う前から法の軽視では、その見識が疑われる。なお、県選管は、現在、担当市区の選管に依頼して現場の状況を調査中。違法が認められた場合は指導を行なうとしている。

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