坂本氏は、(株)オルトクロを立ち上げてまもなく2年になる。今は国内の中小企業十数社と取引をしている。早い段階から中国を目指すには理由がある。中国の地方都市は今インフラがどんどん整ってきている。そして、ハードが出来たとき、ソフトに移っていく。ここでいうソフトとは、一般的には人材の部分のことを指すが、坂本氏はソフトとはコンピュータのなかの部分のことも指しているという。オルトクオのビジネスは、異なる企業間をITというツールを使って、コラボレーションを実現するものだ。企画のアイデアまで、オルトクオ内で考えて提案できるのが、他社にない強みだという。ITの世界でなくとも、クライアントとのコミュニケーションは欠かせないが、そういう企画アイデアの部分を前面に出していけば、アジアへの進出の余地はかなりあると、坂本氏は言う。
インターネットの世界の歴史はまだ浅い。それだけに、優劣に差がつきにくい。中国はITの世界でも、作り上げるスピードが早く、以前に比べ品質も上がってきている。情報制限などが無くなった時には脅威になることは間違いない。今回の業務提携話が大きく羽ばたくかどうかはわからないが、中国企業とのパイプをつなげることが出来たことだけでも収穫だったという。福岡で創業してまだ2年弱だが、会社のビジョンとしては、アジアをターゲットに見据えている。ITの分野も同様、早い段階で中国へ進出することが、チャンスにつながるのかもしれない。
【杉本 尚大】
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