きょう(11日)、福岡県町村会の事務局内に「自由民主党福岡県地域振興支部」なる組織が2010年8月まで存在していたことがわかった。調査報道サイト「HUNTER」が報じている。
福岡県選挙管理委員会に提出された政治団体設立届によると、「自由民主党福岡県地域振興支部」は、2000年11月に設立。代表者として、副知事への贈賄で逮捕された山本文男 前県町村会長の名が記されている。さらに、同政治団体の09年度収支報告書には、連絡先の欄には、県町村会の電話番号および「福岡県町村会事務局長 小林征邦」と、当時の事務局長の名が記されていた。同政治団体の運営を県町村会事務局が行なっていたことは否定できない。
県町村会は任意団体だが、県内自治体からの会費や補助金などによって運営されている。県町村会が入る福岡県自治会館(福岡市博多区千代)も公金によって建てられた。さらに事務局には、県庁OBの"天下り"も行なわれている。このように限りなく公的組織に近い県町村会の事務局内に特定政党の支部があったことには疑問を感じざるを得ず、何らかの便宜供与が行なわれていた可能性は高い。
さらに「HUNTER」では、同事務局内に自民党参院議員(当時)の支援団体が存在していたことも指摘。同町村会事務局にはこれらの事実関係について説明責任がある。しかし、詳細を知るとされている現在の事務局長は、取材要請に消極的で、10日、NET-IBニュースに対しては「会議中」または「会議の準備で忙しい」といった理由で、取材を断った。
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調査報道サイト「HUNTER(ハンター)」
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