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「雫の湯」400kgボイラー爆発事故(3)~複数業者に未払い金
社会
2011年3月25日 07:00
 2010年12月に福岡県志免町のスーパー銭湯「雫の湯」でボイラーの爆発事故が起きた。ご記憶の方も多いだろうが、一歩間違えば人命に関わる事故になりかねない事故だった。その後、現地での状況を調査すればするほどこの事故は未然に防げたもので、人災以外の何者でもないことがはっきりしてきた。このスーパー銭湯の経営者の"論外な対応"を明らかにしていこう。

<未払いを恥とも思わぬ元銀行マン>
スーパー銭湯「雫の湯」(福岡県志免町) 宮崎氏は佐賀共栄銀行に勤めていた元銀行マンである。退職後は、手形ブローカーなど金融業を営んでいた。その後、このスーパー銭湯事業に参入し、この志免町以外にも太宰府市や那珂川町において現在も事業を行なっている(全事業所賃借)。10年程前に起こったスーパー銭湯ブームに乗り事業所を増やしていった格好だがブーム後は客の入りもまばらで売上は相当な落ち込みを見せ、次第に施設の修繕やリニューアル費用が支払われなくなっていった。

 前出のO社だけではない。左官業者や内装業者に対して各々数十万円から数百万円での未払い金が発生している。請求された際の常套文句は「数カ所で営業している銭湯からの日銭が入ってくる。その分で必ず支払う」というものだ。債権者としては目立った資産も持っていないことは調査済みで、その同氏に法的手段を取ったところで逆に時間および費用ロスが発生するだけで、日銭があるというのであれば小額での回収も止むを得ない、と考える。ここに同氏は付け込んでいるのだ。のらりくらりと請求をかわし、売上はせっせと回収して、支払わない。元銀行マンとしての矜持はない様子である。

(つづく)

【神田 将秀】


※第4回(最終回)はきょう(25日)の午後1時に更新いたします。

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