＜1,000万円の寄付＞
　24日の午後、新栄住宅（福岡市中央区）の取締役からTELがあった。｢明日の10時20分、福岡市役所に東日本大震災の義援金として1,000万円を渡すことになっている。ぜひ取材していただきたい｣というもの。さっそく25日、指定の時間に福岡市役所へ行った。定刻前に待機室をのぞくと木庭社長夫婦と副社長が来られていた。

　そこに見かけない品の良い婦人が座っておられた。名刺交換すると大産住宅（福岡市早良区）の的野社長の奥さんである（御本人は大産開発の代表取締役の名刺を提示された）。要するに、大産住宅でも1,000万円の義援金を用意されていたのである。この案配をされたのが、早良区選出の津田市議会議員だ（本人は今期で引退をされる）。この２社の晴れある行為を目の当たりにして強い感動を覚えた。受けた側の高島市長も感謝の気持ちを露わにしていた。

　ところで問題になるのは、被災者への支援金が無税になるかどうかである。日本政府はまだ統一見解を決定していない。早く費用裁定をしてくれれば、寄付金がさらに増加するはずなのだが、非常事態のなかで対応が遅い。日本赤十字社経由であれば義援金として認定を受ける（同社福岡支部長は高島市長が兼ねる）。だから、日赤経由の義援金が集中するのである。どうであれ、２社の行為には敬服する。

　我が社も14日には社員ともども、20万円カンパして｢NETIB NEWS｣で告知していたが、２社の金額には圧倒される。｢金額の問題ではない、被災者の方々への激励行動を実行することが重要だ｣と自己納得させた。

＜どの企業も義援金を拠出＞
　｢やずや｣の関連会社のある社長に｢やずやさんはいくら支援金を納められましたか｣と尋ねてみた。｢地震発生の11日から間を置かずして3,000万円を拠出しましたよ。商品などの支援物資は1億円を超えていますよ｣という返事があった。｢これは凄い。剛毅だ｣。この剛毅な行為が同業者に伝播するから好循環する。

　26日には新日本製薬から｢3,000万円の義援金をカンパする｣旨のファックスが弊社に届いていた。｢速やかに被災者を救助しよう｣と各企業が義援金拠出に乗り出すことは素晴らしいことだ。今まではあまり社会的な行動に関心を示さなかった、とある企業までもが1億円相当の義援金をだすとか。

　筆者が所属する福岡博多ライオンズクラブへ台湾の友好クラブから100万円のカンパが届けられてきた。国際的な支援の輪も広がってきている。募金活動に精をだして汗をかいておられる熱心な人たちもうなぎ登りだ。被害現地も落ち着きを取り戻し、ボランティア活動者の活躍できる場が整いだした。全国から現地へ馳せ参じる人が増えている。｢金を出す者、汗を流す者、激励する者｣と立場は多彩、多面であってよい。皆が結束する素晴らしい機会となっている。「日本人よ！！団結して難局を対処しよう」。

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