<インポーター(輸入業者として)成功するための条件とは>
輸入ビジネスに語学は必要だろうか?わたしは英語ができなくても尻込みする必要はないと思っている。輸入ビジネスをするにあたり、海外に出向くとき、こちらは客の立場なので、ていねいな対応をしてもらえることが多い。それに、2回目からはメールでのやり取りになることが多く、そこまで言葉は意識しなくてもいいと考えている。ただ、異文化コミュニケーションに強い人はインポーターとして成功している。身振り、手振り、素振りでも何でもよい。ビジネスコミュニケーションの本質は、相手に自分の思い通りに動いてもらえるかどうかだからだ。人が動く理由は万国共通、快楽を得られるか、痛みを避けられるかのどちらかだ。わたしはかつて数々の失敗を経験してきたが、極端に言えば、ビジネスにおいて自己中心的だったということだ。
そして、相手国の文化を理解することも大切だ。トラブルのほとんどの原因は、文化の違いだ。メードインジャパンは不良品の率が0.01%かもしれないが、アジアの国なんかでは、不良品は出て当たり前と思っている。文化の違い、常識の違いを認識し、それぞれの国の風俗、習慣、考え方を尊重する寛容さも、インポーターとしては必要な部分だ。
<輸入ビジネス起業の流れを知る>
輸入ビジネスにおいての大まかな流れを知る必要がある。まずは何といっても、日本市場にない有望な商品を、海外で探し出すことだ。前述したように、その分野に知識があるとなお良い。そして、輸出相手に日本への輸出の実績をたずねる。実績があれば、ある程度の品質は確保されている。なぜなら、品質の悪いものは、基本的に日本人には売れないからだ。実績がないならば、「独占販売権」を交渉できる。ただし、うまく販売権が得られたからといって、いきなり正規のオーダーをするのはNGだ。まずはサンプルをオーダーして、日本での客の反応を探りたい。それから少量をオーダーし、日本に市場があると確信してから、本格的に輸入して販売したい。
輸入ビジネスの最も優れている点としては、低予算、低リスクで起業することができるという点がある。その方法としてふたつあり、ひとつは、代理店になることだ。
【杉本 尚大】
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