前回、マンション管理の効率化を図るソフト「e－組合」を開発、運営するプラネス株式会社（福岡市博多区、野村哲浩社長）を取材し、管理組合の視点に立った利便性を報じた。今回は、管理会社が利用する視点から「e－組合」を見てみる。

　現状のマンション管理会社と管理組合とのやり取りのパターンは大まかに以下のようなものではないだろうか。

　関係者との連絡事務に手間、労力が掛かりすぎその他の本来の業務に手が回らず、結果、管理の質の低下に陥っていると感じている管理会社も少なくはないだろう。
　今までは、マンション組合員に対する連絡事項ひとつとっても、建物内に掲示物を貼りに行き、その問合せに対応したり、その周知度合いもまちまちであったりと、何かと時間と手間が掛かっていたことが現実であろう。その課程が組合員とのコミュニケーションの一部であると捉えている管理会社の話も聞いたことがある。たしかにその側面はあるだろうが、その効果がその時間とコストに「見合っているか」という面では疑問符を付けざるを得ない。

　そこに「e－組合」を導入すると、今ではほぼ全員が持っている携帯電話のメールやPCを使い、メッセージ発信者が専用のシステムに書き込むことによって、そのシステムを経由し、メールを受け取るべき人に連絡が取れるということ。加えて、関係者間のプラバシー保護も十分に図られ、確実かつスピーディーな意思統一を実現できるという特長があると同社は強調する。

　たとえば掲示物だけで共通認識を簡単に持つことは難しいと思われるが、このシステムを利用することによって、管理会社からだけではなく、理事会が直接組合員にメールでの連絡をとることが出来る。備忘的に掲示を行なえば良くなり、手間、時間ロスを大幅に削減することが可能となるのだ。

　しかし、この「e－組合」を導入しネットを介することによって簡単に管理組合および理事会との連絡、意思共有が図れ、本来行なうべき建物管理や営業に多く時間とコストを振り向けられるという大きなメリットが享受できる。管理会社という企業の視点から見て、この「ｅ－組合」導入による事務効率化策は今までの管理形態を大きく変え、企業競争力の強化という視点においても十分に威力を発揮すると取材を通して感じられた。

【神田　将秀】

「プラネス株式会社」
住　所：福岡市博多区御供所町2－63　博多パルビル2階
電　話：（092）281－3160
FAX：（092）281－3135
ｅ-Mail：infor@planes.co.jp

「ｅ－組合」

*記事へのご意見はこちら

※記事へのご意見はこちら