中国は2000年以降、100万人以上の都市が急増した。加えて、大都市の予備軍となっている中小都市も多い。都市人口比率も09年には46.6%に達し、15年には50%を超えると予想される。日本とまったく同じ発展の流れをたどると予想されている。日本と同じ都市発展の流れをたどれば、中国内陸部もこれから伸びてくるだろう。難易度は高いものの、わたしは今後、内陸部にチャンスありと見ている。四川省・重慶市、湖北省・武漢市、湖南省、安徽省などは産業集積地として注目されている。このあたりは今後、伸びてくる可能性が高いエリアだ。
日本政策金融公庫の07年度の資料のなかに、中国人の消費動向調査がある。それによると、中国人の「おいしさ」を調査したデータでは、中国人は日本の食べ物に対して、見た目は良いが、味がおいしいとは思っていない。味は中国産の方が良いと考えられている。また、中国人はよく贈り物をするのだが、中秋節や春節には食品を、クリスマスや誕生日には食品ではないものを贈る傾向があるようだ。また、上海では今、ベーカリーブームらしい。有機食品も大ブームだ。ネットショップよりもリアルな店舗で物を買う傾向が強く、ネットでは安いものしか売れないという。中国ではお買い物文化は母に学ぶとされているようで、インターネットショッピングはまだまだ文化的に厳しいようだ。これら中国ならではの消費行動の文化があるので、そういう部分を頭に入れておくと、ビジネスも失敗しにくいかもしれない。
【杉本 尚大】
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