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油山牧場で福岡県初の羊の感染症「スクレイピー」~羊・山羊は当面隔離
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2011年4月14日 20:41

記者会見の様子 きょう(14日)夕方、福岡県は、記者会見を開き、県内で初となる羊の「伝達性海綿状脳症(スクレイピー)」の感染が確認されたこを発表した。
 県畜産課の発表によると、スクレイピーに感染したのは、福岡市南区の「も~も~らんど油山牧場」内で飼育されていためん羊(2005年2月1日生まれ、オス、サフォーク種)。この羊が3月31日に死亡し、牧場側は同日、福岡県中央家畜保健衛生所へ連絡。解剖し検査したところ、当初は肺炎と診断された。
 しかし、その後、家畜伝染病予防法(※)に基づいて、茨城県つくば市にある動物衛生研究所で、死亡した羊の延髄・扁桃を用いて検査が行なったところ、スクレイピーに感染していたことがわかった。詳しい感染経路などは現在調査中。

 スクレイピーとは、めん羊や山羊の間で、プリオンと呼ばれる感染性タンパク質によって伝達する家畜伝染病。感染すると、激しいかゆみやそれに伴う脱毛、無気力化、麻痺、運動失調、発育不良などの症状が起こり、非常に致死性が高い。同病の潜伏期間は2~5年で、主な感染経路としては、感染した親羊の出産時に、子羊が胎盤や体液を口にすることにより感染するという。日本では84年に初めて北海道で発生してから散発して発生していたが、05年に神奈川県で発生した以降は確認されていなかった。

 なお、スクレイピーは人間に感染することはなく、また、食肉処理場に出荷されるめん山羊は全頭検査されるため、感染した肉が市場には出荷されることはないとのこと。

 油山牧場によると、今回死亡した羊と一緒に飼われていた羊たちは、当面のあいだ隔離し、感染症状が出るかどうかを監査するという。また、それに伴い羊43頭、山羊14頭を飼育する「ふれあい家畜舎」は当面閉鎖とのこと。なお、馬、ニワトリなどを鑑賞する「ふれあい広場」はそのまま。

(※生まれてから12カ月以上経って死亡しためん山羊は、脳材料などを検査することが定められている。)


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