17日、福岡市役所で、第6回目となる「こども病院移転計画調査委員会」(委員長:北川正恭 早稲田大学大学院教授)が開かれた。今回の議論では、東日本大震災の発生を受けて、同移転計画における震災への配慮が議題にあがった。
同委員会の委員である宮城県立こども病院理事長 兼 院長の林富氏は、写真を交え、今回の震災が宮城県の医療施設へ与えた影響および震災後の状況について解説。他の病院に直接的被害があるなかで、宮城県立こども病院は、免震構造により大きな被害がなかったことなどを説明。災害時に診療機能を維持できるように考慮しなければならない、と指摘した。
現在、福岡市立こども病院の候補地は、中央区唐人町の現地のほか、移転案として、東区のアイランドシティ(人工島)、香椎副都心土地区画整理地区(千早駅前)、九州大学箱崎キャンパス跡地、中央区の同大学六本松キャンパス跡地、城南区の当仁中学校跡地の計6カ所があがっている。同委員会は、5月15日午後1時から、第7回目の会合を開き、総合的に判断して結論を出し、高島宗一郎福岡市長に進言するとしている。
同委員会を会場で傍聴した人工島移転反対派の市民は「もはや外野がとやかく言っても仕方がない。あとは委員の方々に良識があることを信じたい」と語った。なお、これまでの同委員会の内容および資料は、関連リンク先から視聴および閲覧が可能。また、同委員会開催中は、同HPで生中継が視聴できる。
▼関連リンク
・こども病院移転計画調査委員会
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